石切りの渓谷展望台(鶴田丁場)

石切りの渓谷展望台(鶴田丁場)

岡山県笠岡市北木島町、日本遺産「笠岡諸島」の構成資産で、「石の島」として名高い北木島。現役の石切り場である鶴田丁場を眺める絶景のビュースポットが、石切りの渓谷展望台(いしきりのたにてんぼうだい)。北木石(きたぎいし)を採石する現場で、石を切り出した末に生まれた渓谷(たに)を眼下にできます。

石を深く切り出した跡が驚愕の渓谷に!

北木島の小金風呂地区にある鶴田丁場は、明治25年に開かれ、今も石の切り出しが続いています。
丁場とは、採石場のことで、正式名は、鶴田石材本社採石場(鶴田石材=日本銀行の工事とともに明治25年創業)ということに。

北木石(きたぎいし/黒雲母花崗岩)の品質の良さが全国に知られるようになった明治中期から昭和30年代にかけて、島内では丁場(石を切り出す採石場)の数が増え、最も盛んだった昭和32年には、127ヶ所の丁場が稼働していましたが今では2ヶ所になっています。

とくに鶴田丁場から切り出された北木石は、日本銀行本店本館、三越本店、明治生命館、東京駅丸ノ内本屋、三菱一号館美術館などにも使用され、その評価が高かったことがよくわかります。
昭和30年代に作業が機械化されてから、高品質の石を求めて地下深くへと掘り進み、その結果、天に向かってそそり立つ60mもの断崖絶壁が誕生。
石切りの渓谷展望台から見下ろせる仕組みです(見学は平日12:00~13:00、土・日曜、祝日11:00〜13:00の時間限定、入場料が必要)。

北木島の千ノ浜地区でかつて採石をしていた丁場が操業をやめ、その採石場跡に雨水が溜まり、中国の桂林に似た特異の景観を示す北木の桂林(今岡丁場跡)、そして今岡丁場跡は北木の桂林と呼ばれる奇観を呈し、島全体が被写体として注目の存在になっています。

画像協力/岡山県観光連盟

石切りの渓谷展望台(鶴田丁場)
名称 石切りの渓谷展望台(鶴田丁場)/いしきりのたにてんぼうだい(つるたちょうば)
所在地 岡山県笠岡市北木島町金風呂地区
関連HP 笠岡市公式ホームページ
電車・バスで 北木島金風呂港から徒歩10分
問い合わせ 鶴田石材 TEL:0120‐68‐2120/井笠観光 TEL:0120‐23‐1805
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
北木の桂林(今岡丁場跡)

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