お熊甲祭|七尾市|2024

お熊甲祭

2024年9月21日(土)7:00頃~、石川県七尾市の久麻加夫都阿良加志比古神社(くまかぶとあらかしひこじんじゃ・熊甲神社)で『お熊甲祭』(おくまかぶとまつり)が斎行。国の重要無形民俗文化財に指定されている奇祭で、熊甲二十日祭(くまかぶとはつかまつり)の枠旗行事(わくばたぎょうじ)。
毎年9月20日ですが、2024年は特例で9月21日に実施。

異国から渡ってきた神様に捧げる不思議な祭礼

お熊甲祭

別名「粋旗祭り」「二十日祭り」とも呼ばれるこの祭りは、大陸の渡来神を祀る久麻加夫都阿良加志比古神社の大祭。
久麻加夫都阿良加志比古神社の祭神は、古代の朝鮮半島に存在した国家・伽耶(かや)国の王子で日本に渡来したと伝えられる都怒我阿羅斯等(つぬがあらひと)と久麻加夫都阿良加志比古。
打ち鳴らされる鉦と太鼓は朝鮮半島の影響がうかがえますし、鉦・太鼓に合わせて舞われる猿田彦の独特の舞にも異国情緒が漂います。

町内の各集落に鎮座する19の末社から繰り出した神輿を天狗面をつけた猿田彦が鉦、太鼓に合わせて踊りながら先導し、屈強の若い衆が20mもある深紅の粋旗(わくばた)を担いで、「イヤサカサー」(長く栄えるようにとの「いや栄え」の意)の掛け声とともに本社に参入します(8:00頃~)。
拝殿に全神輿が参入すると、本社で奉幣式に移り、若衆が鉦・太鼓を打ち鳴らし、それに合わせて猿田彦が境内にいっぱいに乱舞。
祭典後、お旅所のある加茂原(かもはら)を目指します。

加茂原では、お練が行なわれ、時計と反対廻りに3回廻ります。
枠旗を頭上高く差し上げ、旗を揺らす「さしあげ」、鉦・太鼓のテンポが速くなるのに合わせて、猿田彦とともに早い動きで練って回る「早廻り」、枠旗を地面スレスレまで傾ける祭りの見せ場「島田くずし」の技を競い合い、祭りは最高潮に達します。
大技の「島田くずし」は、旗の先端をできるだけ地面に近づけるのが良いとされ、地面につけてはいけないのでバランスを保つのが非常に難しく、かつは「上手にできない集落には娘を嫁がせない」といわれたほど。
まさに地区の代表として立派な技を披露したいという、腕の見せ所となっているのです。

おもな行事のスケジュール

道中
7:00頃〜
それぞれの末社では、神輿を飾り、祭り衣装を着け、奉幣宿に安置されていた奉幣とともに、集落を出発。

境内参入
8:00頃~
神社前に各末社の祭り行列が勢揃いし、到着順に神社への参入が始まります。

奉幣式
10:30頃(出発)
19末社すべてが参入すると『奉幣式』が始まり、各末社の猿田彦が乱舞するとともに38組の鉦・太鼓が2列になって打ち鳴らして進みます。

渡御
12:00頃~
祭典後、本社神輿がクジ順で決めれられた一番の末社とともに出御、その後、各末社は参入時と同様のことを繰り返して、お旅所を目指します。

お旅所
14:00頃~17:00頃
本社神輿が出発し、末社の行列がお旅所を目指して続きます。

お熊甲祭
お熊甲祭|七尾市|2024
開催日時 2024年9月21日(土)7:00頃~、毎年9月20日に行なわれておりましたが、今年は特例で9月21日に開催
所在地 石川県七尾市中島町宮前
場所 久麻加夫都阿良加志比古神社
関連HP 七尾市式ホームページ
電車・バスで のと鉄道能登中島駅からタクシーで7分
ドライブで のと里山海道横田ICから約1km
駐車場 祭り会館駐車場
問い合わせ 七尾市観光交流課 TEL:0767-53-8424
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
中島お祭り資料館・お祭り伝承館(祭り会館)

中島お祭り資料館・お祭り伝承館(祭り会館)

石川県七尾市中島町にある国の重要無形民俗文化財に指定される『熊甲二十日祭の枠旗行事』(くまがぶとはつかさいのわくばたぎょうじ)をテーマにした展示館が、中島お祭り資料館・お祭り伝承館(祭り会館)。正式名は、「能登中島 枠旗祭りの郷 祭り会館」

 

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