お熊甲祭|七尾市

お熊甲祭

毎年9月20日7:00頃~、石川県七尾市の久麻加夫都阿良加志比古神社(くまかぶとあらかしひこじんじゃ・熊甲神社)で『お熊甲祭』(おくまかぶとまつり)が執り行なわれます。国の重要無形民俗文化財に指定されている奇祭が熊甲二十日祭(くまかぶとはつかまつり)の枠旗行事(わくばたぎょうじ)。

異国から渡ってきた神様に捧げる不思議な祭礼

お熊甲祭

別名「粋旗祭り」「二十日祭り」とも呼ばれるこの祭りは、大陸の渡来神を祀る久麻加夫都阿良加志比古神社の大祭。
久麻加夫都阿良加志比古神社の祭神は、古代の朝鮮半島に存在した国家・伽耶(かや)国の王子で日本に渡来したと伝えられる都怒我阿羅斯等(つぬがあらひと)と久麻加夫都阿良加志比古。
打ち鳴らされる鉦と太鼓は朝鮮半島の影響がうかがえますし、鉦・太鼓に合わせて舞われる猿田彦の独特の舞にも異国情緒が漂います。

町内の各集落に鎮座する19の末社から繰り出した神輿を天狗面をつけた猿田彦が鉦、太鼓に合わせて踊りながら先導し、屈強の若い衆が20mもある深紅の粋旗(わくばた)を担いで、「イヤサカサー」(長く栄えるようにとの「いや栄え」の意)の掛け声とともに本社に参入します(8:00頃~)。
拝殿に全神輿が参入すると、本社で奉幣式に移り、若衆が鉦・太鼓を打ち鳴らし、それに合わせて猿田彦が境内にいっぱいに乱舞。
祭典後、お旅所のある加茂原(かもはら)を目指します。

加茂原では、お練が行なわれ、時計と反対廻りに3回廻ります。
枠旗を頭上高く差し上げ、旗を揺らす「さしあげ」、鉦・太鼓のテンポが速くなるのに合わせて、猿田彦とともに早い動きで練って回る「早廻り」、枠旗を地面スレスレまで傾ける祭りの見せ場「島田くずし」の技を競い合い、祭りは最高潮に達します。
大技の「島田くずし」は、旗の先端をできるだけ地面に近づけるのが良いとされ、地面につけてはいけないのでバランスを保つのが非常に難しく、かつは「上手にできない集落には娘を嫁がせない」といわれたほど。
まさに地区の代表として立派な技を披露したいという、腕の見せ所となっているのです。

お熊甲祭
お熊甲祭|七尾市
開催日時 毎年9月20日7:00頃~
所在地 石川県七尾市中島町宮前
場所 久麻加夫都阿良加志比古神社
関連HP ななお・なかのとDMO公式ホームページ
電車・バスで のと鉄道能登中島駅からタクシーで7分
ドライブで のと里山海道横田ICから約1km
駐車場 祭り会館駐車場
問い合わせ 七尾市観光交流課 TEL:0767-53-8424
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
中島お祭り資料館・お祭り伝承館(祭り会館)

中島お祭り資料館・お祭り伝承館(祭り会館)

石川県七尾市中島町にある国の重要無形民俗文化財に指定される『熊甲二十日祭の枠旗行事』(くまがぶとはつかさいのわくばたぎょうじ)をテーマにした展示館が、中島お祭り資料館・お祭り伝承館(祭り会館)。正式名は、「能登中島 枠旗祭りの郷 祭り会館」

 

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