沖縄県島尻郡伊是名村(いぜなそん)、尚氏発祥の地と伝えられる伊是名島にある夫地頭(ぶじとう=島民と地頭代の間に立つ補助機関)「銘苅大屋子」(めかるうふやこ)を世襲で務めた旧宅が、銘苅家住宅(めかるけじゅうたく)。明治39年再建の建物が現存し、国の重要文化財に指定されています。
沖縄民家の伝統的形態をよく保存し、国の重要文化財に指定
銘苅家は、第2尚氏王統の始祖・尚円(しょうえん)王の叔父の子孫と伝えられ、1735年(乾隆元年)、第13代尚敬王(しょうけいおう)の治世に、琉球王国の名において発給された辞令書「銘苅大屋子職補任辞令書」に、向氏の猶子(ゆうし=義理の子供)である東江仁屋朝典(あがりえにやちょうてん)に、伊平屋島の銘苅大屋子(めかるおおやこ)の役職を与えることが記されています。
現存する 建物は明治39年築と比較的新しいのですが、沖縄戦の戦禍を免れたことで沖縄民家の伝統的形態をよく保存し、国の重要文化財に指定されています。
主屋(ウフヤー)とアシャギ(メーヌヤー=離れ座敷)のほか、周囲の石牆(せきしょう=石積み塀)も現存。
平成13年に銘苅家18代当主から伊是名村に無償で譲渡され、外観のみ自由に見学が可能。
銘苅家に伝わる漆器など品は首里王府から支給されたもの。
沖縄県立博物館、那覇市歴史博物館に「銘苅大屋子職補任辞令書」、「伊是名銘苅家文書」などが収蔵されています。
銘苅家・17代の次男はこの「銘苅家住宅」から分家し、伊是名の大通りに「銘苅家別邸」を建築。
その「銘苅家別邸」は、尚円コーポレーションが管理する1棟貸しの宿泊施設(自炊もできるキッチンも完備、10名まで宿泊可能)として再生されています。
銘苅家住宅 | |
名称 | 銘苅家住宅/めかるけじゅうたく |
所在地 | 沖縄県伊是名村字伊是名902 |
関連HP | いぜな島観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 仲田港から徒歩35分 |
ドライブで | 仲田港から約2.5km |
問い合わせ | 伊是名村教育委員会 TEL:0980-45-2318 |
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