大船山(大船山のミヤマキリシマ群落)

大船山(大船山のミヤマキリシマ群落)

大分県竹田市、くじゅう連山の一座で、標高1786.3mという九州屈指の高峰が大船山(たいせんざん)。西山麓には中間湿原の坊ガツルがあり、西側の山腹は天然記念物に指定される大船山のミヤマキリシマ群落で、例年6月初旬~中旬が見頃。踏みつけなどに弱いので、自然保護と火災防止に留意が必要。

山頂にある御池は火口湖で、九州最初の紅葉の地

ミヤマキリシマはツツジの一種で、くじゅう山のほか、阿蘇山、雲仙岳、霧島山の火山荒原に群落を形成しています。
なかでも大船山、平治岳一帯のミヤマキリシマは実に見事で、見頃の時期には山全体がピンクに染まるほど。

山頂直下の御池(おいけ)、巨大な段原、米窪は二重火口の跡で、御池は火口に水が溜まったもの。
とくに米窪は、くじゅう連山では最後の噴火を起こした火口だと推測されています。
大船山では1700年ほど前に大爆発が起きており、大船山頂も典型的な溶岩ドームです(大船山自体はトロイデやコニーデの集合体)。

御池周辺は池の冷気もあって、九州で一番早い紅葉が見られる地としても知られ、年によって変化がありますが、例年10月上旬〜中旬には色づきます。
ドウダンツツジが真紅になるのが、地元カメラマンたちの目的。

やまなみハイウエイの長者原から徒歩2時間の坊ガツルから登るのが一般的ですが、岡藩・中川家の墓所(入山公廟)からのアプローチも可能(池窪まで予約制のバスが運行)。
またミヤマキリシマの開花期には平治岳から大船山への縦走も人気があります。

大船山(大船山のミヤマキリシマ群落)
名称 大船山(大船山のミヤマキリシマ群落)/たいせんざん(たいせんざんのみやまきりしまぐんらく)
所在地 大分県竹田市久住町有氏
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
中岳(くじゅう連山)

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