大分県宇佐市山本、宇佐別府道路と国道387号に挟まれた駅館川(やっかんがわ)沿いにあるのが鷹栖観音堂。鷹栖山観音寺の奥の院として建てられた懸崖造り(けんがいづくり)の堂で、鷹栖山観音寺と対岸にある奥の院・鷹栖観音堂を鷹栖つり橋が結び、観音堂側には、鷹栖つり橋公園が整備されています。
山水画にも描かれた崖造りの観音堂
鷹栖観音堂は、約1300年前、宇佐神宮弥勒寺の塔頭として法連開基と伝わる古堂で、往時は霊場として崇められていました。
背後の断崖にへばりつき、前面を柱で支えるような構造の懸崖造り(けんがいづくり)となっています。
現在の堂は江戸時代後期に再建されたものですが、安置される三体の木彫仏は平安時代のもの。
江戸時代末期の元治元年(1864年)、この地を訪れた蓑虫山人(みのむしさんじん=土岐源吾)は、山水画『蓑虫山人絵日記 鷹巣山十景』で、「大悲閣楼」として鷹栖観音堂を描いています。
蓑虫が家を背負うように折りたたみ式の幌(テントのようなもの)を背負い、全国を旅した放浪の画人です。
観音寺本体は無住の寺となり地元の人々が寺と信仰を守り続けています。
通常の参拝には、観音堂下に建設された大悲堂が使われています。
例年1月4日には『鬼会』(おにえ)が開催され、松明を持った褌(ふんどし)姿の男性が駅館川を渡り、無病息災と五穀豊穣を祈願しています。
また1月10日には、この日に参れば千日分の御利益があるという『千日参り』も実施(家内安全や学業成就にも御利益があります)。
観音寺と観音堂を結ぶ吊り橋の全長は132.5m、歩行者専用の斜長橋で、橋のたもとには東屋もあり、対岸の断崖を眺望します。
また、 観音堂のやや川下の宇佐市道には、大分県の有形文化財に指定される石橋「とくしん橋」が架かっています。
発掘された親柱には延享2年(1745年)の年号が刻まれているので、県内最古の石橋であることが判明。
鷹栖観音堂・鷹栖つり橋公園 | |
名称 | 鷹栖観音堂・鷹栖つり橋公園/たかすかんのんどう・たかすつりばしこうえん |
所在地 | 大分県宇佐市上拝田・山本 |
関連HP | 宇佐市公式観光サイト |
ドライブで | 宇佐別府道路宇佐ICから約6km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 鷹栖観音管理組合 TEL:0978-32-5662 |
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