大分県佐伯市の南西、標高144mの城山に、1606(慶長11)年、築城の名人・毛利高政が築いたと伝わる平山城が、佐伯城(さいきじょう)。山頂の本丸周辺には石垣しか残されていませんが、麓の佐伯文化会館横には、佐伯藩3代当主・毛利高尚(高直)時代に拡張した三の丸の「佐伯城三の丸櫓門」が現存しています。
門前の敷石にも注目を
この櫓門は別名「黒門」とも呼ばれ、江戸時代初期の寛永14年(1637年)の創建。
三の丸はかつての下屋敷だった場所で、寛永14年(1637年)、3代藩主・毛利高尚時代に、山頂の本丸からこの櫓門が残る三の丸に、藩としての機能も移され、以降は三の丸が城の中核(藩庁機能を有した場所)となりました。
上層が入母屋造本瓦葺の櫓となった門は、享保11年(1726年)に再建され、さらに天保3年(1832)に再度修築されたものです。
小藩としては贅沢な欅の一枚板を張っているのは、天下泰平の世となり、防備を重視する必要がなくなったため。
櫓門前の敷石が配された斜面は、駕籠(かご)のまま昇降が可能なように段を設けない造り。
入母屋造り本瓦葺きの櫓門は、佐伯城(佐伯藩藩庁)の正門として(大分県下では唯一現存する城門)、大分県の有形文化財に指定されています。
なお、佐伯城の遺構としては、旧三の丸御殿の玄関・広間部分が住吉御殿として移築現存しています。
佐伯城三の丸櫓門 | |
名称 | 佐伯城三の丸櫓門/さいきじょうさんのまるやぐらもん |
所在地 | 大分県佐伯市大手町1-1-1 |
関連HP | 佐伯市歴史資料館公式ホームページ |
電車・バスで | JR佐伯駅から大分交通バス佐伯城跡方面行き10分、大手門下車 |
ドライブで | 東九州自動車道佐伯ICから約3.8km |
駐車場 | 佐伯文化会館駐車場(200台/無料) |
問い合わせ | 佐伯市城下町観光交流館 TEL:0972-28-5656(9:00〜18:00) |
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