大分県大分市、丹生川左岸、丹生台地の東端に位置する墳丘長116mの前方後円墳が、亀塚古墳。4世紀末〜5世紀初頭の築造と推定される前方後円墳で、大分県で小熊山古墳(墳丘長116.5m)に次ぐ大きさを誇り、国の史跡にも指定。現在一帯は亀塚古墳公園として整備され、散策路も用意されています。
古墳時代中期に造られた巨大な前方後円墳
亀塚古墳の墳丘には石灰石の礫を敷いた葺石(ふきいし)や円筒埴輪が巡らされるなど、往時の様子を再現。
箱形石棺のレプリカがある墳丘に登ることも可能です。
豊後水道沿岸部は、古代に海部郡(あまのこおり)と呼ばれていましたが、8世紀の前半に編纂された『豊後風土記』(ぶんごのくにふどき)などによれば、高度な航海技術を有する海人たち住んでいたことからその名があります。
周辺の沿岸部は、大型古墳の集中地帯で、その中心的存在が、この亀塚古墳。
古くから海部(あまべ)の民を支配した首長、海部王(あまべのきみ)の墓と伝えられてきた古墳です。
近畿地方ではよく見られる船形の埴輪なども出土し、被葬者が畿内のヤマト王権と深く結びついた首長だったことが類推できます。
このことは、ヤマト王権が瀬戸内海から朝鮮半島に至る海上交通路を掌握する上で、一帯の海に精通し、高い航海技術を有する首長を取り込んでいたことの証にもなっています。
5世紀初め〜5世紀前半頃、海部では大分市の亀塚古墳、築山古墳、さらに臼杵市の臼塚古墳、下山古墳と、大型の前方後円墳が次々と造成され、豊後で最も多くの大型古墳が集中した地域となっているのです。
併設の海部古墳資料館では、亀塚古墳からの出土品や大型のジオラマを展示。
古墳時代の海部のムラの生活や文化がよく再現されています。
古墳の東側の坂ノ市中央5丁目一帯は丹生川坂ノ市条里跡です。
亀塚古墳公園 | |
名称 | 亀塚古墳公園/かめづかこふんこえん |
所在地 | 大分県大分市里646-1 |
関連HP | 大分市公式ホームページ |
電車・バスで | JR坂ノ市駅から徒歩20分 |
ドライブで | 東九州自動車道宮河内ICから約6.5km |
駐車場 | あり |
問い合わせ | 海部古墳資料館 TEL:097-524-2300/FAX:097-524-2301 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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