九州ではすでにツキノワグマが絶滅とされていますが、生息エリアが狭まっている四国でも絶滅の危険性が高まっています。四国の山中に隠れ住むツキノワグマは、推定20頭余。すでに種の保存デッドラインを割り込む状況で、環境省のレッドリストで2020年に「絶滅のおそれのある地域個体群」に指定されています。
最新の調査で判明した頭数は25頭

四国森林管理局計画課は、環境省や認定NPO法人と連携して「はしっこプロジェクト」と銘打ったツキノワグマの生息調査を2014年度から継続的に実施しています。
「はしっこプロジェクト」という名称は、人との接触が起きないよう、ツキノワグマの生息域の一番外側、端っこを把握するのが目的です。
2025年度に徳島県と高知県にまたがる剣山系の山中に25ヶ所に59地点にセンサーカメラを設置。
2026年6月19日(金)、その調査結果を発表しています。
発表によると、センサーカメラ25ヶ所のうち16ヶ所(徳島県側10ヶ所、高知県側6ヶ所)でツキノワグマが確認され、その総数は幼獣4頭を含め最低25頭。
幼獣を除いた21頭のうち4頭は新たに識別、17頭は既に確認されている個体だったとのこと。
高知県内では香美市の6ヶ所で9頭のツキノワグマが確認され、徳島県側と行き来していることもわかっています。
センサーカメラには子グマ2頭をそれぞれ連れた親子2組の姿も映っていて、複数の親子が確認されたことで、個体数が少ない中でも繁殖があることも判明、かすかな希望を抱かせてくれます。
絶滅を防ぐには最低100頭は必要
ツキノワグマの「最小存続可能個体数(MVP=Minimum Viable Population)」は、絶滅を回避するために100頭以上とされており、25頭はすでにその4分の1という状況。
他地域からの流入の可能性もないため、絶滅はすでに秒読みの段階に。
調査の結果から、四国森林管理局計画課は、四国におけるツキノワグマの生息は、剣山山系とその周辺のみに限られ、個体数も過去の推定では20頭前後とされているので、絶滅の恐れがあるとしています。
四国のツキノワグマは、森林開発の昭和30年代までは害獣ということで駆除。
1977年には「山林荒らし」という罪名で、賞金1頭40万で駆除されるということもありました(徳島県)。
捕獲が禁止されたのは高知県1986年、徳島県が1987年。
捕獲禁止処置から40年経っても、生息数は減少している感じです。
ちなみにレッドデータブックの位置づけは、環境省が「絶滅のおそれのある地域個体群」、高知県「滅危惧ⅠA類」、徳島県「滅危惧Ⅰ類」」となっています。
なお、個体数の現象とともに、四国島内では近年、ツキノワグマによる人身被害の公的記録はありません。
| 四国(徳島県・高知県)で「ツキノワグマ」が絶滅の恐れ | |
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