亀戸天神社

社伝によれば、菅原道真の末裔にあたる初代別当の菅原大鳥居信祐が、道真ゆかりの「飛び梅」の枝で刻んだ天神像を祀ったのが始まり。1662(寛文2)年、4代将軍・徳川家綱が江戸の鎮守として社地を寄進、現在地に社殿が造営されました。梅、藤、菊の時期には多くの人出で賑わいます。

「東の大宰府」と呼ばれる天満宮

心字池越しの拝殿。琴柱灯籠が立つ
菅原道真を拝む拝殿
拝殿とスカイツリーのツーショット
九州・太宰府天満宮から祭神を勧請し、地形から池、太鼓橋、楼門などに至るまで、本場の太宰府にならって築かれたことから「東の大宰府」とも称されました。
大鳥居の先の心字池には拝殿に至るまで3つの橋が架かっています。
池と橋を人生に例えた「三世一念の理」で、最初の太鼓橋(男橋)がこれまで生きてきた人生の「過去」、続く平橋が「現在」、そして最後の太鼓橋(女橋)が「希望の未来」を表しているのだとか。

現存する八棟造りの社殿は昭和の再建ですが、学業向上、書道上達の「下町の天神様」として、今も信仰を集めています。

境内には、神牛(撫で牛)、筆塚、立身出世にご利益があるという花園社、寛文5年創建の志賀社(弁天社)、兼六園(金沢)より大きい琴柱灯籠(ことじどうろう)、菅原道真5歳の姿の五歳菅公像、鷽(うそ)の碑、両国に塩原橋を架けるなど義人として知られる塩原太助が寄進した太助灯籠、菅原道真の教学上の師である延暦寺第13代座主・法性坊尊意僧正を祀る御嶽神社(みたけじんじゃ)などがあります。

五歳菅公像
愛らしい絵馬
撫でられてテカテカの神牛
塩原太助が寄進した太助灯籠

梅、藤、菊まつりは見逃せない!

また春は梅に藤の花、秋は菊花と、四季折々の花の美しさでも有名。
『梅まつり』、『藤まつり』など、それぞれの開花期にあわせて祭事も開催。

例年2月第2日曜〜3月第2日曜の『梅まつり』には、紅白梅が約200本が咲き、境内一帯が梅の香りに包まれます。
梅の実は神官自らが収穫し、梅酒や梅干しを手作りして、おさがり用に供されているとか。

例年4月25日〜5月5日の『藤まつり』には15棚100株の藤の花が開花。
藤棚と太鼓橋、心地池は、歌川広重の『名所江戸百景』にも「亀戸天神境内」として描かれる江戸屈指の景勝。

さらに10月第4日曜~11月下旬には『菊まつり』が開催されます。菅原道真は梅で有名ですが実は菊も好きだったので、本殿の正面を取り囲むように菊を展示して、道真の霊を慰め、遺徳を偲びます。

参道には、元祖くず餅で名高い、1805(文化2)年創業の「船橋屋」をはじめとして老舗が軒を連ね、江戸時代からの歴史を物語る。

梅まつり
藤まつり

亀戸天神社のおもな年中行事

1月1日〜7日/歳旦祭・新年特別昇殿祈願祭=祭神の天神様に近づいて祈願できます
1月初卯の日/初卯祭=御嶽神社の縁日で、卯の神札、卯槌が授与されます
1月24日〜25日/うそ替え神事=古い鷽を神社に納め、新しい鷽を購入。これまでの悪いことをウソに替えます
1月25日/初天神祭=毎月25日は天神様の縁日ですが、年の初めの縁日には神楽殿で里神楽・葛西囃子(かさいばやし)が奉納されます
2月節分/節分追儺祭(ついなさい)=邪気を象徴する赤鬼・青鬼が登場し、神官と問答し、敗れ去るという追儺(おにやらい)が行なわれます
2月第2日曜〜3月第2日曜/梅まつり=境内の梅が見事に咲き誇ります
2月25日/菜種御供(なたねごく)=神前に菜の花を供えます
旧暦2月25日/神忌祭=菅原道真の忌日は旧暦の2月25日。18:00〜松明に明かりを灯す春の大祭
4月25日〜5月5日/藤まつり=徳川綱吉、徳川吉宗も愛でたのが亀戸天神社の藤です
5月5日/出世鯉放流=10:00〜拝殿前の太鼓橋で心字池に鯉を放流。子どもたちが健康で世にでることを祈願します
6月30日/夏越祓(なごしのはらい)・茅の輪くぐり=半年間の間、知らず知らずのうちに積もった罪と穢(けがれ)を茅の輪をくぐって祓います
8月/例大祭=神輿と鬼太鼓が氏子町内を巡行。境内には1000個以上の灯明が灯って幻想的です
10月第4日曜~11月下旬/菊まつり=本殿を取り囲むように菊が並びます
10月〜11月/七五三=節目となる年に天神様に参拝して健康と長寿などを祈願します
12月25日/納め天神祭・古神札焼納式=古神札、お守りなどを神社に納めます
12月31日/大祓(おおはらい)=半年間の間、知らず知らずのうちに積もった罪と穢(けがれ)を祓います
(ご注意)おおよその目安です。日時・内容は変更があるかもしれませんので、事前に亀戸天神社にご確認ください

うそ替え神事に使われる鷽(うそ)

江戸切絵図に見る 亀戸天神社

亀戸天神社
名称 亀戸天神社/かめいどてんじんしゃ
所在地 東京都江東区亀戸3-6-1
関連HP 亀戸天神社公式ホームページ
電車・バスで JR亀戸駅から徒歩12分
ドライブで 首都高速錦糸町ランプから約1.9km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 亀戸天神社 TEL:03-3681-0010/FAX:03-3638-0025
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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