東京都大田区田園調布にある東急電鉄東横線・目黒線の駅が、田園調布駅。大正12年3月11日、目黒蒲田電鉄の目黒駅〜丸子駅(現・沼部駅)間開通と同時に開業した歴史ある駅で、平成6年〜7年にホームを地下化したため、駅舎を解体。平成12年に駅舎をシンボルとして復元しています(実際の駅は地下駅)。関東の駅百選に選定。
庭園都市・田園調布の玄関駅
西口にある復元駅舎(旧駅舎)は、中世ヨーロッパの民家を模していて、屋根は2段階に勾配がきつくなるマンサード・ルーフ(Mansard roof/17世紀、フランスの建築家フランソワ・マンサール考案)。
ヨーロッパの片田舎に降り立ったような、エレガントな雰囲気を醸しています。
田園調布は大正7年、実業家・渋沢栄一らにより、当時イギリスで提唱された田園都市構想をモデルに、『理想的な住宅地「田園都市」の開発』として住宅開発。
駅完成直後の大正12年8月から分譲が開始された高級住宅地(開発当初は中堅層向けの住宅地)で、美しく整備された景観は平成3年度の「都市景観大賞」を受賞しています。
復元駅舎(旧駅舎)の目の前が噴水のある西口ロータリーで、イチョウ並木の道路が放射線状(「半円のエトワール型」渋沢秀雄)に延びているのも、ヨーロッパの都市に真似たもの(街づくりのモデルとしたのは、サンフランシスコ郊外の高級住宅地セントフランシス・ウッド)。
田園調布駅の設計は、田園調布の開発プランにも参加し、渋沢秀雄(渋沢栄一の子)の意向を取り入れ「半円のエトワール型」道路をデザインした矢部金太郎。
購入者の住宅建築にあたっても「建物は三階建て以下とすること」、「建物敷地は宅地の五割以下とすること」、「建築線と道路との間隔は道路幅員の二分の一以上とすること」、「住宅の工費は坪当たり百二、三十円以上にすること」など厳しい条件を付けています。
東急電鉄で「関東の駅百選」に選定される駅は、田園調布駅のほか、東急世田谷線・三軒茶屋駅(東京都世田谷区)、日吉駅(神奈川県横浜市港北区)の3駅だけです。
田園調布駅 | |
名称 | 田園調布駅/でんえんちょうふえき |
所在地 | 東京都大田区田園調布3-25-18 |
関連HP | 東急電鉄公式ホームページ |
問い合わせ | 田園調布駅 TEL:03-3721-3175 |
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