三宝寺池

三宝寺池

東京都練馬区にある都立公園の石神井公園にある湧水池が、三宝寺池。石神井公園には西の三宝寺池(さんぽうじいけ)、東にボートの浮かぶ石神井池がありますが、三宝寺池の周囲には、三宝寺池沼沢植物群落(さんぽうじいけしょうたくしょくぶつぐんらく)があり、国の天然記念物に指定。

湧水が豊富だった時代には、石神井川の主源流だった池

三宝寺池は、石神井川の源流のひとつで、井の頭池(井の頭恩賜公園)、善福寺池(善福寺公園)とともに武蔵野三大湧水地のひとつ。
文政11年(1828年)編纂の『新編武蔵風土記稿』には「石神井川は上石神井村三宝寺池より流出す」との記述があり、現在の石神井川の小平方面からの流れは支流で、三宝寺池が本流ということになっていますが、それも湧水が多かった証。

江戸時代には、いかなる日照りにも涸れないといわれましたが、かつての豊富な湧水も周辺の都市化によって枯渇し、昭和46年からは深井戸で地下水を汲み上げています。
湧水が豊富だった昭和30年代頃までは(三宝寺池、石神井池下流では、昭和30年代まで水田がありました)、真冬でも池面が凍らない「不凍池」でした。

昭和5年に東京府の石神井風致地区に指定されたことを受け、昭和8年、石神井風致協会が設立。
石神井池は、三宝寺池から田んぼに引き込む水路だった三宝寺川(旧弁天川)を堰き止めて、ボート池として昭和9年に誕生したものです。

逆に、三宝寺池周辺は、昭和10年に天然記念物として三宝寺池沼沢植物群落が指定されたことから、環境保全が図られ、現在ではヨシやハンノキなどの伐採など植物相の復元、水質を浄化が行なわれています。
「三宝寺池の鳥と水と樹々の音」は、環境省の「残したい日本の音風景100選」にも選定。

江戸時代、三宝寺池は、貴重な農業用水の水源でしたが、それでも水不足の土地柄だったため、練馬大根と呼ばれる大根の栽培が行なわれたのです。

三宝寺池の南側台地上には、豊島氏(豊嶋氏)の石神井城跡があり、城主・豊島泰経と照姫の悲話が伝えられています。
三宝寺池の厳島神社は、豊島氏(豊嶋氏)が石神井城在城時代に創建したと推測されています。
今では厳島神社(明治初年の神仏分離で、厳島神社に)になっていますが、江戸時代には江戸時代には、神仏習合の弁才天、水天宮として祀られ、水の神様だったことがわかります。
三宝寺池の名は、この弁才天の別当でもあった池の南に建つ三宝寺に由来。

ちなみに、三宝寺池の湧水がほとんど枯渇したことにより、石神井池から石神井川までの水路も消滅。
昭和57年に練馬区で水路跡を和田堀緑道として整備しています。
和田堀緑道内の遊歩道に沿う「流れ」は、夏季のみ石神井池の水を濾過(ろか)して流し、最後は、下水道に流入させるもの。

三宝寺池
名称 三宝寺池/さんぽうじいけ
所在地 東京都練馬区石神井台
関連HP 東京都公園協会公式ホームページ
電車・バスで 西武池袋線線石神井公園駅から徒歩15分
ドライブで 関越自動車道練馬ICから約3.5km
駐車場 石神井公園駐車場(70台/有料)
問い合わせ 石神井公園サービスセンター TEL:03-3996-3950
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

石神井公園

昭和34年、練馬区石神井町に開園した大部分を池が占める東西に細長い都立公園が石神井公園。湧水池の三宝寺池、石神井池の二つの池を中心とした公園で、武蔵野の自然が残されています。池の辺には湿生植物が茂り、鳥が多く集まるので、野鳥観察にもおすすめ

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三宝寺池沼沢植物群落

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石神井城

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武蔵野三大湧水池

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江戸市中の武家屋敷や商家に上水を供給した神田上水の源流、井の頭池(三鷹市)、周辺の田畑を潤した善福寺池(杉並区)、三宝寺池(練馬区)が、武蔵野三大湧水池。現在は地下水をポンプアップしていますが、かつては武蔵野台地の縁、武蔵野崖線の下から清水

 

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