東京都八王子市高尾町、高尾山の人気ハイキングコースのひとつ高尾山自然研究路6号路(琵琶滝コース)途中にある滝が、琵琶滝(びわたき)。ケーブルカー清滝駅から琵琶滝までは徒歩30分ほどの行程。蛇滝(じゃたき)とともに高尾山薬王院の水行道場(すいぎょうどうじょう)になっています。
高尾山薬王院の水行道場のひとつ
高尾山薬王院有喜寺は永和年間(1375年〜1379年)、俊源大徳(しゅんげんたいとく)が飯縄大権現(いいづなだいごんげん=信州・飯綱山の山岳信仰を発祥とする神仏習合の神で、現在の本尊)を祀り、修験道の霊地となり、戦勝の神として中世の武将たちの間で信仰され、関東修験の根本道場となったのです。
修験者はかつて、本格的な修行に入る前に、清冽な琵琶滝の水に打たれ、心身を清めるという前行を行なっていました。
これが滝垢離(たきこり)で、罪や穢れを洗い落とし、心身を清浄にする滝行。
修験道は、古来からの山岳信仰に由来する滝への崇拝、そして仏教と習合し、滝行が生まれたのです。
琵琶滝は、大聖不動明王が本尊として祀られますが、大聖不動明王は、密教では大日如来の化現として、一切の悪魔煩悩を降伏させ最も尊敬される明王で、五大明王(不動明王、降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王)の総主たる存在。
現在では、高尾山薬王院信徒の体験修行の場にもなっていて、希望者は琵琶瀧水行道場に電話連絡すれば、参加することも可能です。
毎月第1土曜、18日(御縁日)、28日に体験修行を実施(受付→法楽→道場清掃→入滝/入瀧料・入瀧指導料が必要、行衣も販売)。
琵琶滝という名は、滝壺のかたちが琵琶(弦楽器)に似ているからとも、滝の水音が琵琶音のように響くからともいわれています。
滝のある水行道場のエリアは、紙垂(しで)が下がり、通常は立入禁止。
水行道場の場であることを肝に銘じて見学を。
琵琶滝近くには、弘法大師(空海)にまつわる伝説が残る洞穴「岩屋大師」があります。
また琵琶滝近くから2号路へと上るコースもありますが、上級向きとされているので、一般ハイカーは、6号路で山頂へ。
琵琶滝から5号路交点へは1時間ほど必要です。
高尾山・琵琶滝 | |
名称 | 高尾山・琵琶滝/たかおさん・びわたき |
所在地 | 東京都八王子市高尾町 |
関連HP | 高尾山薬王院公式ホームページ |
電車・バスで | 京王線高尾山口駅から徒歩35分 |
ドライブで | 圏央道高尾山ICから約1.5kmで八王子市営高尾山麓駐車場 |
駐車場 | 八王子市営高尾山麓駐車場(83台/有料) |
問い合わせ | 琵琶滝 TEL:042-667-9982 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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