東京都北区、王子稲荷神社の北にある名主の滝公園(なぬしのたきこうえん)に落ちる滝が、名主の滝。王子界隈が江戸近郊の行楽地として賑わった時、王子七滝として庶民にも人気の納涼地のひとつとして庶民にも人気の納涼地として賑わった地で、王子七滝で唯一現存する滝となっています。
人工の給水ながら王子七滝で唯一現存する滝
王子七滝は、標高20m〜30mの武蔵野台地(本郷台)と標高10m以下の沖積平野である荒川低地との間の崖線(がいせん)に、滝が懸かるもの。
名主の滝背後の台地上(名主の滝公園背後の高台)には江戸時代同様に将軍が日光社参で使った日光御成道(岩槻街道=赤羽岩淵宿で荒川を渡船で渡河)が通っています。
安政年間(1854~1860年)、王子村の名主・畑野孫八が自らの屋敷地に滝を築き、茶を栽培し、一般に開放したのが、名主の滝のルーツで、往時には落差8mの男滝、女滝をはじめ、独鈷の滝(どっこのたき)、湧玉の滝(ゆうぎょくのたき)という、4つの滝が配された池泉回遊式庭園でしたが、現存する滝は男滝のみ。
残念ながらかつてのように崖線から湧き出る水ではなく、地下水をポンプアップして落としています。
男滝の稼働時間は10:00~16:00なので、開園直後や閉園間近には水が流れていません。
しかもグリーンシーズン(5月〜10月)には第2・4月曜が清掃日(11月〜4月は第4月曜)なのでご注意を。
浮世絵師・歌川広重(初代)の『絵本江戸土産 -王子の滝 其二 同所滝岩屋の弁天 十條の里女滝男滝』には、現在の名主の滝公園の女滝と男滝、石神井川沿いの金剛寺裏手にあったという弁天の滝
が描かれています。
王子七滝は、名主の滝(名主の滝公園)、弁天の滝、そして権現の滝(音無親水公園に復元)、不動の滝、稲荷の滝、大工の滝、見晴らしの滝です。
名主の滝 | |
名称 | 名主の滝/なぬしのたき |
所在地 | 東京都北区岸町1-15-25 |
関連HP | 北区公式ホームページ |
電車・バスで | JR・東京メトロ南北線王子駅から徒歩10分 |
ドライブで | 首都高速王子北ランプから約1.2km |
駐車場 | なし |
問い合わせ | 名主の滝公園 TEL:03-3908-9275 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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