信玄堤

信玄堤

山梨県甲斐市竜王にある堤防が信玄堤(しんげんつつみ)。武田信玄の父・武田信虎は甲斐統一後、府中(甲府)に居館を移し、城下町の整備を行なっています。その子、信玄は天文11年(1542年)の釜無川、御勅使川の大氾濫を契機にして、暴れ川の釜無川に堤防を築いています。これが信玄堤と呼ばれるものです。

信玄は信濃侵攻と並行して治水事業を実施!?

天文11年(1542年)はちょうど諏訪領を制圧した年。
武田信玄は、信濃侵攻・棒道(軍用道路)整備と並行して治水事業も行なっていたのです。

御勅使川(みだいがわ)と釜無川との合流地点である竜王鼻(山間部から扇状地へ出る扇頂)に20年をかけて「石積み出し」と呼ばれる斜堤・横堤を8ヶ所(一番出し~八番出し)も築き、御勅使川の流路を北へ移しているのです。
信玄が築いた一番出し~三番出しは現存し、信玄堤と呼ばれています。
竜王河原宿はその維持管理をする人々の町だったとか。

武田信玄、あるいはその家臣団は河川の水防工法に非常に長け、川中島の合戦と並行して土木工事を実施していたのです。
現在、信玄堤といわれていますが、築造当時は竜王川除場(りゅうおうかわよけば)がその名。
信玄は富士川に聖牛(ひじりうし=木製で丈夫な牛)を築いていますが、これが日本で最初の施工といわれています。

信玄堤に沿って信玄堤公園、さらには釜無川スポーツ公園が整備されていますが、ケヤキやエノキの大木は信玄堤を強固にするために江戸時代に植えられたものです。

名称 信玄堤/しんげんつつみ
所在地 山梨県甲斐市竜王
関連HP 甲斐市公式ホームページ
電車・バスで JR中央本線竜王駅から徒歩24分。または、タクシーで5分
ドライブで 中央自動車道双葉スマートICから3km 。中央自動車道甲府昭和ICから4.8km
駐車場 信玄堤公園駐車場(15台/無料)
問い合わせ 甲斐市商工観光課 TEL:055-278-1708
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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