甲斐国分尼寺跡

甲斐国分尼寺跡

聖武天皇の詔で各国に建立された国分尼寺(こくぶんにじ=正式名は法華滅罪之寺)のひとつで甲斐国(現在の山梨県)に建立されたのが甲斐国分尼寺。山梨県笛吹市、甲斐国分寺跡の北側500mほどの位置に、甲斐国分尼寺跡の跡地から地下式土坑などが発掘され、金堂跡、講堂跡の礎石が現存しています。

金堂跡、講堂跡の土壇と礎石を発掘

甲斐国分尼寺跡
金堂跡の礎石

南北に2ヶ所の土壇が発掘され、北側の土壇から12個の自然石の礎石、南側から18個の礎石が見つかっています。
甲斐国分寺跡と同種の瓦が発掘されることから、南側が金堂跡、北側が講堂跡と推測されています。

北門跡から南門跡に向かい、南北に道路が縦断し、回廊跡も分断されているため、往時の雰囲気とは少し離れたものになっています。
道路脇に立つ「史跡 甲斐国分尼寺跡」という石柱の背後に金堂跡の礎石が点在しています。
往時には180m四方の地に、南門、中門、回廊、金堂、講堂、尼房(にぼう)、北門などが築かれていました。
ただし、金堂跡と、講堂跡以外は確認されず、塔は建てられていなかったと推測されています。

発掘調査で、花寺、法寺という法華滅罪之寺(国分尼寺)を表す瓦が出土し、周辺に国分尼寺を築いた人々の住居跡と推測される竪穴住居跡群が発掘されていることからも、ここが甲斐国国分尼寺跡だとされています。

甲斐国分尼寺跡
名称 甲斐国分尼寺跡/かいこくぶんにじあと
所在地 山梨県笛吹市一宮町東原646-1ほか
関連HP 笛吹市公式ホームページ
電車・バスで JR石和駅からタクシーで15分
ドライブで 中央自動車道一宮御坂ICから約2.5km
駐車場 なし
問い合わせ 笛吹市観光商工課 TEL:055-262-4111
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
甲斐国分寺跡

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