芦野公園(芦野池沼群県立自然公園)

太宰治の生誕地として知られる青森県五所川原市金木町と中泊町にある自然公園。中泊町の大沢内溜池と五所川原市の藤枝溜池一帯の612haが公園に指定されています。藤枝溜池(芦野湖)を中心に2200本の桜と1800本の老松が湖畔に茂る80haが芦野公園で、太宰治がこよなく愛した地。「日本さくら名所100選」に選定されています。

ゴールデンウィークには『金木桜まつり』を開催

芦野公園の園内には津軽鉄道も乗り入れ、太宰治文学碑などがあるほか、ふれあい広場やヒグマも飼育される「児童動物園」、浮き橋や吊り橋(芦野湖に架かる桜松橋)などの施設も揃っていて、家族連れでのんびり散策できる場所となっています。

とくに4月下旬〜5月上旬には、ソメイヨシノ1900本、オオヤマザクラ200本、シダレザクラ100本などの桜が見事で、芦野公園駅の桜のトンネルを抜ける津軽鉄道や湖に映る花の姿は風情たっぷり。
毎年ゴールデンウィークには『金木桜まつり』が開催され、夜桜ライトアップ(ぼんぼり点灯:17:00~21:00)、津軽三味線をはじめ、地域の民俗芸能などのステージイベントが行なわれています(祭り期間中のみ駐車場が有料に)。

太宰治の愛した散歩道

太宰治の妻・津島美知子著の『回想の太宰治』によれば、妻美知子さんが初めて金木を訪れた昭和17年、「いいとこに連れて行ってやる」と散歩に誘い出したのが子供時代に遊んだ芦野公園だったのです。

太宰治文学碑には、ヴェルレーヌの詩の一節「撰ばれてあることの恍惚と不安と二つわれにあり」が記され、碑の最上部には太宰の生まれ変わりを意味する不死鳥が刻まれています。
毎年6月19日には、碑前で生誕祭(旧『桜桃忌』)が開催されています。

平成21年には生誕100年を記念し太宰治銅像が建立されています。像は35歳の頃のもので、東京の自宅付近を散歩している写真をもとに、彫刻家・中村晋也氏が制作。
マントを羽織り、生家・斜陽館の方向を眺めています。

園内には「津軽三味線発祥之地」碑が立っていますが、これは津軽三味線の元祖「神原の仁太坊」(本名秋元太郎/安政4年~昭和3年)が旧金木町の出身であることから。幼くして天然痘にかかり生死をさまよった末に失明。幼いころに両親を失うという苦難の末、生きるための芸として創り出したのがバチを叩きつけるように弾く打楽器的奏法「叩き奏法」だったのです。

芦野公園(芦野池沼群県立自然公園)
名称 芦野公園(芦野池沼群県立自然公園)/あしのこうえん(あしのちしょうぐんけんりつしぜんこうえん)
所在地 青森県五所川原市金木町芦野84-170
関連HP 五所川原市観光協会公式ホームページ
電車・バスで 津軽鉄道芦野公園駅からすぐ
ドライブで 東北自動車道浪岡ICから約29km
駐車場 フロントゲート駐車場・第2駐車場(500台/無料、さくらまつり期間は有料)
問い合わせ 五所川原市観光協会 TEL:0173-38-1515
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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