青森県つがる市にあるJR五能線の駅が木造駅(きづくりえき)。大正13年10月21日、五所川原〜陸奥森田間を五所川原線として開業した際につくられた歴史ある駅です。ユニークで、全国的に注目されるのはその駅舎。近くにある亀ヶ岡石器時代遺跡から出土した遮光器土偶が出迎えるフォルムで、「東北の駅百選」にも選定。
「巨大な土偶が出迎える迫力ある駅舎」
縄文時代晩期の集落遺跡である亀ヶ岡石器時代遺跡からは、土器や土偶が多数出土し、「亀ヶ岡文化」と通称されています。
なかでも有名なのが、明治20年、沢根地区から出土した左脚を欠いた目が特徴的な大型土偶(国の重要文化財)。
目の部分がイヌイットなどが雪の中で活動する際に着用する雪盲よけの遮光器(スノーゴーグル)のような形をしているのが特徴的なため、遮光器土偶(しゃこうきどぐう)と名付けられています。
東北を中心に発掘されている遮光器土偶ですが、その最初の発掘が亀ヶ岡石器時代遺跡からだったのです。
木造駅の駅舎は「木造ふれ愛センター」にもなっていますが、旧木造町がふるさと創生事業(1億円)を利用して設置したのが高さ17mという巨大なコンクリート製の遮光器土偶のオブジェ。
平成4年に完成しましたが、建設費用は1億円では収まらず、倍以上の2億1200万円。
地元では「シャコちゃん」と呼ばれて親しまれていますが、実はこの遮光器土偶、「いらっしゃいビーム」と称して列車の発着に合わせて土偶の目を点滅させる仕掛けが(8:00〜18:00に駅員が手動で点滅/簡易委託駅)。
残念ながら子供が怖がるなどの理由で目下、「ビーム発射」(点滅)は休止中。
「巨大な土偶が出迎える迫力ある駅舎」として、東北の駅百選に選定されています。
臨時快速「リゾートしらかみ」も停車。
木造駅 | |
名称 | 木造駅/きづくりえき |
所在地 | 青森県つがる市木造房松10 |
関連HP | JR東日本公式ホームページ |
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