渾神の清水

渾神の清水

青森県平川市にある湧水が渾神の清水(いがみのしつこ)。清水を「しつこ」(しんちこ)と呼ぶのは津軽の方言。かつてこの地にあった竹館村(たけだてむら)の村史には、坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)の蝦夷(えみし)征討の際、眼病を患ったのをこの清水で治療したと記されています。環境省の「名水百選」にも選定。

眼の神(めのかみ)が渾神(いがみ)に転訛!?

天和2年(1682年)編纂の『唐竹村々々位』には、「此處に清水今神の清水ざつこ沢 杉け沢 いと沢 薬師沢此水用る」とあり、「今神の清水」と呼ばれていることがわかります。
「今神の清水」とも呼ばれる霊水は、眼の神(めのかみ)が渾神(いがみ)に転訛したと推測されています。
現在は農業用水として利用されています。
飲用もできますが、持ち帰りの場合は煮沸して使用を。

青森県にある環境省「名水百選」に選定の湧水は、もう1ヶ所、弘前市の富田の清水があります。

明治時代にリンゴの栽培が始まった竹館村(リンゴ栽培の適地)は、明治22年、沖館村、新館村、広船村、小国村、切明村、葛川村が合併して発足。
昭和30年、柏木町、大光寺町、町居村、尾崎村と合併し、平賀町(ひらかまち=中世の平賀郷から名付けられた町名)が誕生。
平成18、平成の大合併で碇ヶ関村(いかりがせきむら)、尾上町(おのえまち)と合併して平川市になっています。

名称 渾神の清水/いがみのしつこ
所在地 青森県平川市唐竹滝の沢2-1
関連HP 平川市観光協会公式ホームページ
ドライブで 東北自動車道大鰐弘前ICから約9km
駐車場 2台/無料
問い合わせ 平川市観光協会 TEL:0172-40-2231
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
富田の清水

富田の清水

青森県弘前市紙漉町(かみすきまち)にある湧水が富田の清水(とみたのしつこ)。紙漉町という名の通り、延宝5年(1677年)に町割りされ、貞享3年(1686年)、津軽藩4代藩主・津軽信政の命で熊谷吉兵衛が、清水(しつこ)を利用して弘前藩の御用紙

環境省「名水百選」 東北12名水

昭和60年3月に環境庁(現・環境省)が選定した「名水百選」(昭和の名水百選)。「保全状況が良好」で「地域住民等による保全活動がある」のが名水の条件で、東北6県からは各県仲良く2ヶ所ずつ合計12ヶ所の名水が選定されています。ブナの森に湧く水、

 

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