岡山県の名城は、名城の博物館ともいえる内容で、日本三大平山城の津山城(津山市)、日本三大山城の備中松山城(高梁市)、7世紀築城と推測される古代山城の鬼ノ城(きのじょう/総社市)、後楽園のある岡山城が日本100名城選定、そして羽柴秀吉の水攻めで有名な備中高松城(岡山市)が続日本100名城に選定されています。
津山城|日本100名城
所在地:岡山県津山市山下135
築城年:慶長9年(1604年)〜元和2年(1616年)
築城者:津山藩初代藩主となった森忠政(もりただまさ=本能寺の変で討ち死にした森蘭丸の弟)
主な城主:森忠政、松平宣富(まつだいらのぶとみ)
史跡:国の史跡
遺構:石垣、堀ばどが現存
備考:藩政時代には津山藩の藩庁
城跡は現在、鶴山公園として整備されています。「日本100名城」、そして「日本さくら名所100選」に選定
平成17年、築城400年記念行事の一環として、備中櫓(びっちゅうやぐら)を復元、平成18年、天守台南側に太鼓塀を復元
姫路城、松山城と並んで日本三大平山城のひとつ
備中松山城|日本100名城
所在地:岡山県高梁市内山下1
築城年:近世城郭は天和3年(1683年)
築城者:水谷勝宗(みずのやかつむね)
主な城主:水谷勝宗、大石良雄(大石内蔵助)
史跡:国の史跡
文化財と遺構:天守、二重櫓、土塀は国の重要文化財、石垣、土塁が現存
備考:藩政時代には松山藩の藩庁
臥牛山(487m)の山上に建つ山城で、天守は、現存天守としては最高所に建っています
現存12天守のうちでも唯一の山城で、雲の上にそびえる城郭は「天空の城」として人気
岩村城(岐阜県恵那市岩村町)、高取城(奈良県高取町)と並び日本三大山城のひとつ
鬼ノ城(きのじょう)|日本100名城
所在地:岡山県総社市奥坂
築城年:不明、天智天皇2年(663年)、朝鮮半島で起こった唐・新羅連合軍との白村江の戦い(はくすきのえのたたかい)での敗戦後と推測されます
築城者:不明(ヤマト王権)
主な城主:不明
史跡:国の史跡
遺構:石塁、土塁、水門、敷石などが現存
備考:標高397mの鬼城山(きのじょうざん)にある古代の山城(神籠石式山城)
鬼城山の7合目〜8合目には、高さ5〜6m、幅7〜8mの土塁が延長2.8kmも続き、台地上の山上に築かれた城の総面積は約30haと推定されています
西門と角楼や土塁などを復元、「鬼城山ビジターセンター」を設置
岡山城|日本100名城
所在地:岡山県岡山市北区丸の内2-3-1
築城年:天正元年(1573年)
築城者:宇喜多直家(宇喜多秀家の父)、近世的な城郭に拡充=宇喜多秀家
主な城主:宇喜多直家、宇喜多秀家、池田忠継(池田輝政の次男)、池田忠雄、池田光政
史跡:国の史跡
文化財:・池田忠雄築造の楼閣風の隅櫓は「月見櫓」と呼ばれ、国の重要文化財
備考:藩政時代の岡山藩の藩庁
宇喜多秀家が築いた3層6重の天守は、空襲で焼失、昭和41年に天守を復興、不明門を復元
池田光政の子・池田綱政が築いた後楽園(日本三名園)も
本丸一帯は烏城公園(うじょうこうえん)として整備され、後楽園とともに日本の歴史公園100選に選定
備中高松城|続日本100名城
所在地:岡山県岡山市北区高松
築城年:不明
築城者:石川氏
主な城主:清水宗治
史跡:国の史跡
遺構:水攻め堰堤の一部など
備考:天正10年(1582年)、羽柴秀吉の水攻めでの陥落(清水宗治切腹)で有名で、水攻めを献策したのが軍師・黒田官兵衛(くろだかんべえ=黒田孝高)
元和の一国一城令で廃城に
岡山県五大名城とは!? | |
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