馬籠脇本陣史料館

馬籠脇本陣史料館

岐阜県中津川市馬籠、中山道(なかせんどう)木曽路の最南端の宿場、馬籠宿(まごめしゅく)の脇本陣跡地に建つ郷土資料館が馬籠脇本陣史料館。脇本陣八幡屋(蜂谷家)は、島崎藤村晩年の代表作『夜明け前』に桝田屋の名で描かれる、造り酒屋でもあり、馬籠宿の年寄役も兼ねた名家です。

上段の間を、位置、間取りなど忠実に再現

脇本陣八幡屋(蜂谷家)は、宿場の年寄役(宿場の最高責任者である問屋を補佐する役割)を兼ね、本陣と並ぶ重要な位置を占めていました。
往時の建物は、明治28年の馬籠宿の大火で焼失。
館内には八幡屋蜂谷家に伝わる古文書や、街道時代の馬籠を偲ぶ資料を展示。
諸大名が宿泊した脇本陣の上段の間を、位置、間取りなど忠実に再現し、当時使用していた家財や什器の展示もあり、往時の参勤交代時の宿泊施設の雰囲気をうかがい知ることができます。

坪庭の土台となっている玄武石垣は、宝暦3年(1753年)の脇本陣建築の際、亀甲形の石を積み上げたもので、当時「石一つ、米一俵」といわれた貴重な遺構です(急な山の尾根に沿ってつくられている馬籠宿は、その両側に石垣を築いて屋敷を形成)。

馬籠宿には本陣、脇本陣のほか、一般の旅人が宿泊できる施設として旅籠があり、馬籠宿には18軒ほどの旅籠がありました(脇本陣も参勤交代で使われる以外には一般の宿泊が可能でした)。

『夜明け前』には脇本陣桝田屋として登場

島崎藤村の「木曾路はすべて山の中である」の書き出しで知られる『夜明け前』では、

「馬籠の宿で初めて酒を造ったのは、伏見屋でなくて、桝田屋であった。そこの初代と二代目の主人、惣右衛門親子のものであった。」
「問屋の九太夫をはじめ、桝田屋の儀助、蓬莱屋の新七、梅屋の与次衛門、いずれも裃着用に雨傘をさしかけて松雲の一行を迎えた。」
「七里役(飛脚)の置いて行く行幸のうわさなぞを持ち寄って、和宮様御降嫁当時のこの街道での大混雑に思い比べるのは桝田屋の小左衛門だ。」
「桝田屋と伏見屋との二軒の門口には、白米一升につき六百文で売り渡せとの文句を張り札にして、夜中にそれをはりつけて行くものさえあらわれる。」
「それには脇本陣桝田屋方こそ、二代目惣右衛門のような名古屋地方にまで知られた町人の残した家のあとであるから、今の住居は先年の馬籠の大火に焼けかわったものであるにしても」

と、何度も「脇本陣桝田屋」が登場。
これこそが脇本陣八幡屋(蜂谷家)です。

馬籠脇本陣史料館
名称 馬籠脇本陣史料館/まごめわきほんじんしりょうかん
所在地 岐阜県中津川市馬籠4253-1
関連HP 馬籠観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR中津川駅から濃飛バス馬籠行きで29分、終点下車、徒歩15分
ドライブで 中央自動車道中津川ICから約14km
駐車場 市営馬籠駐車場(500台/無料)
問い合わせ 馬籠脇本陣史料館 TEL:0573-69-2108
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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