飯坂温泉・波来湯

飯坂温泉・波来湯

福島県福島市の飯坂温泉に9ヶ所ある共同湯(共同浴場)のなかで、福島交通飯坂温泉駅に近い摺上川(すりかみがわ)沿いにあるのが波来湯(はこゆ)。鯖湖湯(さばこゆ)とともに飯坂温泉のシンボル的な存在の共同湯で、太鼓櫓を設けた和風の外観が特徴。平成23年に新装された波来湯には、熱い湯と温い湯の2つの浴槽が用意されています。

軽便鉄道に乗って近郊の人が湯浴みに来た共同湯

明治時代の共同湯を復元し、洗い場のない鯖湖湯に対して、波来湯は近代的な設備を誇り、コインロッカー、地下1階の浴室に降りるエレベーター、多目的トイレ、休憩ロビーも備えています。
熱い湯の湯船は45度もあり、外来の旅人には少し熱すぎる温度で、温い湯の方でも43度もあるため、普段、健康に気を使って温めの長湯を楽しんでいる人にはかなり熱く感じる湯になっています(湯船はともに源泉掛け流し)。

もともと十綱橋近くの摺上川沿いの露天風呂として開業した歴史があるので、今も川沿いぎりぎりに建っています。
明治41年に信達軌道(雨宮敬次郎が設立した軽便鉄道、現・福島交通)の福島〜湯野村が開業すると、飯坂温泉街の摺上川の対岸にあった 十綱駅(後の湯野町駅/昭和42年廃止)から十綱橋(現在の橋は大正4年架橋)を渡って入浴客が多く訪れるようになったのも波来湯。

大正13年に福島飯坂電気軌道(現在の福島交通)が福島駅~飯坂駅(現在の花水坂駅)を開通させると(昭和2年に飯坂温泉駅延伸)、さらに入湯客が増えたのです。

源泉は、波来湯分湯槽(源泉温度:48.8度)で、泉質は単純温泉(アルカリ性低張性温泉)。



波来湯と同じ曜日が休みの共同湯は「八幡の湯」なので、万一、波来湯が休みの場合にはそれ以外の7ヶ所の共同湯の利用を。

名称 飯坂温泉・波来湯/いいざかおんせん・はこゆ
所在地 福島県福島市飯坂町十綱町30 
関連HP 飯坂温泉公式ホームページ
電車・バスで 福島交通飯坂温泉駅からすぐ
ドライブで 東北自動車道福島飯坂ICから約3.5km
駐車場 飯坂町若葉町公共駐車場
問い合わせ TEL:024-542-5223
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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