天空の城展望台

福井県大野市鍬掛（くわかけ）、天空の城として有名な越前大野城を眺める展望台が、天空の城展望台。越前大野城の南西1kmほどに位置する犬山城（戌山城・いぬやまじょう）の南出丸下が展望台として整備されたもの。あくまでハイキングで到達できる展望地なので、トイレなどもありません。

標高300mの南出丸下が展望地に

アプローチとしては、犬山城（戌山城）の南東麓に位置する国道158号沿いの「パルスホームセンター」を目指しましょう。
パルスホームセンター駐車場が、登山口の駐車場に指定されており、ここから山道を20分〜30分ほどかけて到達します。
山上の尾根には畝状竪堀（うねじょうたてぼり）、土塁なども残され、山城の雰囲気が残されていますが、多くの人の注目は、ここからの雲海。
何度も訪れているけど一度も雲海にお目にかかったことがないという人もいれば、雲海が出やすい日にしか出かけないというハイアマチュアのカメラマンも。
前日の湿度が高く、日中と翌日朝方の気温差が大きく（当日の朝は晴天で、放射冷却で気温が5度以下ならベスト）、風が弱いことなどが条件で、10月下旬～1月上旬が見頃。

決定的なシーンが撮影できるような雲海が誕生するのは、年に10日ほどしかないので、巡り合うためには、発生の的確な予想、そして回数を重ねるしかありません。

雨後などは登山道がぬかるむので、トレッキングシューズなどを履くのが懸命です。
早朝に登山する場合には、懐中電灯などのほか、熊、イノシシ除けの鈴などが必要（なるべくグループで行動を）。

ちなみに犬山城（戌山城）は、大野城よりも先に築かれた中世の山城。
近世的な大野城を築城後に廃城になっています。

日本三大「天空の城」とは!?

雲海の上に天守がそびえる日本三大天空の城と称されるのは、越前大野城（福井県大野市）、竹田城（兵庫県朝来市）、備中松山城（岡山県高梁市）の3城。3城ともビューポイントがちゃんと用意されていますが、気象条件をまずはチェックし、確率の高いシーズン

越前大野城

1575（天正3）年に越前を平定した織田信長は、翌1576（天正4）年、のちに高山藩主として名を馳せる金森長近を4万石で越前大野に封じました。その金森長近が標高249.1mの亀山に築いたのが越前大野城（亀山城）。天守などは1775（安永4）