茨城県南東部に広がる巨大な湖が霞ヶ浦(かすみがうら)。西浦、北浦、外浪逆浦、さらには常陸利根川に分かれ、湖面面積は220平方キロにも及び、琵琶湖についで日本第2位の湖となっています。周囲長249.5kmは、琵琶湖(235.0km)を凌いで日本一。昭和40年代に廃れた帆曳船を復活させた霞ヶ浦観光帆引き船は夏〜秋の営業で、風物詩になっています。
観光の拠点は土浦港・霞ヶ浦総合公園
もともとは深い入江だった海跡湖ですが、淡水湖で、ワカサギ、シラウオ、コイ、フナ、ウナギ、アユなどの漁業資源に恵まれています。
ヤマト王権の前線基地だった古墳時代や、奈良時代にはまだ海水で、製塩も行なわれていました。
江戸時代には利根川舟運を使った物流の大動脈となり、明治24年には銚子港と結んだ蒸気船(銚子汽船会社)も就航しています。
湖上遊覧の観光船は、土浦港から、ラクスマリーナの遊覧船「ホワイトアイリス」、クルーザー遊覧艇「KLM」が運航。
ラクスマリーナは、東京通船、水郷汽船(昭和7年〜)が前身で、昭和50年に廃止となった土浦〜潮来の定期航路を季節運航で復活させています。
また、霞ヶ浦観光帆引き船も土浦港からの観光船で見学する仕組みです(土浦市のほかに、かすみがうら市、行方市で運航し、随伴船から見学できます)。
土浦には湖畔に霞ヶ浦総合公園があり、観光の拠点になっています。
帆引き網漁に注目!
湖上を吹く風力を利用して網を引っ張る帆引き網漁は、明治13年、新治郡佐賀村(現・茨城県かすみがうら市二ノ宮)の漁師・ 折本良平が考案したもの。
当時の霞ヶ浦の漁法は、労力のいる大徳網による漁(編みが長く重いので数十人の人手が必要でした)が中心で、それを風力を利用して網を引くことで2人〜3人ですむという画期的な漁法に転換させたのが帆引き網漁です(「かすみがうら市歴史博物館」に資料が展示されています)。
明治35年、坂本九の祖父・坂本金吉が田県山本郡浜口村芦崎(現・三種町芦崎)に移住し、この帆引き網漁を八郎潟(はちろうがた)に伝えています。
霞ヶ浦 | |
名称 | 霞ヶ浦/かすみがうら |
所在地 | 茨城県土浦市・かすみがうら市・小美玉市・行方市・潮来市・稲敷市・稲敷郡美浦村・阿見町 |
関連HP | 茨城県観光物産協会公式ホームページ |
問い合わせ | 茨城県観光物産協会 TEL:029-226-3800 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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