茨城県笠間市にある稲田石(稲田白御影石)の採石場が石切山脈。笠間市稲田を中心に東西8㎞、南北6㎞にもわたる採石現場は、採掘後の岩肌が岩峰群、壮大な石の屏風のように連なり、石切山脈と通称されています。国会議事堂、日本橋などにも使われているのがここから採石した稲田石です。
国会議事堂などに御影石を供給した採石場
株式会社想石が窓口となり、明治32年創業、国会議事堂、日本橋などへ供給した実績を有する老舗、中野組石材工業の採石場跡を見学可能(事前予約が必要)。
見学できるのは、かつて砕石された採掘場跡。
明治33年頃から本格的な採石が始まり、65mの深さまで採掘したため、平成26年に採掘を止めた場所です。
稲田石は、明治31年水戸線の稲田駅開業で産地化に弾みがつき、明治38年、東京市電の軌道舗装敷石の大量注文を受け、石材産地として稲田は全国的に有名になりました。
採石場跡の巨大な凹みは深さ35mの「地図にない湖」(国土地理院の地形図にはまだ水部が表示されていません)になっています。
採石時にはポンプで地下水や雨水を汲み出していましたが、採石終了とともに水が溜まって湖のようになったもの。
その湖畔に展望台が設けられています。
株式会社想石は、中野組石材工業の技術と伝統を継承し、稲田石を採石、販売する会社。
つまり採石場の見学は、稲田石のPR活動の一環として行なわれているのです。
マナーを守って見学を。
ちなみに、笠間市稲田地区は、西の岡山県笠岡市北木島(北木石を採石)と並び、花崗岩の東西二大産地のひとつ。
6000万年前に誕生した黒雲母花崗岩が稲田石で、白御影石(稲田白御影石)とも称されています。
長石58.3%、石英36.87%、黒雲母4.7%と、白い長石や石英が大部分を占めるので、白御影石となるのです。
駅の階段などにも多用されましたが、近年は墓石としての需要が大部分を占めています。
石切山脈 | |
名称 | 石切山脈/いしきりさんみゃく |
所在地 | 茨城県笠間市稲田4260-1 |
関連HP | 株式会社想石公式ホームページ |
電車・バスで | JR稲田駅から徒歩20分 |
ドライブで | 北関東自動車道笠間西ICから約6km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 株式会社想石 TEL:0296-74-2112/FAX:0296-74-3851 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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