栗林公園・旧日暮亭

栗林公園・旧日暮亭

香川県高松市、国の特別名勝に指定される栗林公園(りつりんこうえん)。かつての大名庭園である南庭、西湖の近くに移築された、江戸時代初期の入母屋茅葺き屋根の大名茶室が旧日暮亭。江戸時代初期、吹上げの水流沿いに建てられたという「考槃亭」がルーツという歴史ある茶室です。

流れの中の「降り蹲踞」は、「戞玉亭」の名残り

茶室内部には3畳の畳と3畳の広さの土間があるという珍しい造りで、大きな開口部である貴人口が西面にあり、大名などの身分の高い人が頭を下げずに出入りできる構造になっています。

高松藩2代藩主・松平頼常(まつだいらよりつね)の時代、栗林園南東隅、吹上げの水流に隣接して建てられた「考槃亭」(こうはんてい)という茶室があり、後に会遷巖の東方に移築されて「日暮亭」と改称され、明治時代に栗林園外の私人邸に移設されるなどしましたが、昭和20年に現在地に「新日暮亭」と蘇ったもの。
現在では「旧日暮亭」と称されています。

外側には茶庭では珍しい藤棚が設けられており、豊島石を用いた灯篭や流れの中の「降り蹲踞」(おりつくばい)が配されています。
高松藩5代藩主・松平頼恭(まつだいらよりたか)の時代、この流れに沿って「戞玉亭」(かつぎょくてい)という茶室があり、「降り蹲踞」もその名残り。
流れの中に、前石、手燭石、湯桶石、手水鉢が並んでいます。
井筒から湧き出る水は、上の池(涵翠池/かんすいち)から送水されたもの。

栗林公園・旧日暮亭
栗林公園園内図
栗林公園・旧日暮亭
名称 栗林公園・旧日暮亭/りつりんこうえん・きゅうひぐらしてい
所在地 香川県高松市栗林町1-2-16
関連HP 栗林公園公式ホームページ
電車・バスで JR栗林公園北口駅から徒歩3分、または、ことでん栗林公園駅から徒歩10分
ドライブで 高松自動車道高松中央ICから約6km
駐車場 栗林公園東門駐車場(30台/有料)・栗林公園北門前駐車場(32台/有料)
問い合わせ 香川県栗林公園観光事務所 TEL:087-833-7411/FAX:087-833-7420
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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