金戒光明寺・三重塔

金戒光明寺・三重塔

京都府京都市左京区黒谷町にある法然ゆかりの名刹、金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)。江戸時代初期に徳川家康が「いざという時のため」に築いた城郭風の構えが残りますが、三重塔は国の重要文化財に指定されています。塔内に文殊菩薩が祀られていたので文殊塔とも呼ばる名塔です。

『東山黒谷建塔記』が現存し建立の由来が明らかな塔

現存する『東山黒谷建塔記』(三重塔とともに国の重要文化財に指定)から、寛永10年(1633年)に伊丹重好が以前に仕えていた2代将軍・徳川秀忠の菩提を弔うために建立したもので、黒谷の北西にあった宝幢寺(ほうどうじ=応仁の乱後に廃寺)の本尊・文殊菩薩像が安置されたので文殊塔とも称されています。

貞享3年(1686年)刊行の山城国地誌『雍州府誌』(ようしゅうふし)には、奈良「安倍の文殊」、天橋立「切戸の文殊」ととともに「本朝三文殊の一つ」と記されていることから、江戸時代には多くの参詣者があったと推測できます。
高さ22mの三重塔の2層目正面に「日本三文殊随一」の額が掲げられています。

その文殊菩薩(運慶作という伝承があります)は、平成20年に御影堂に遷され、三重塔には分身である浄鏡を安置していますが、毎月18日、文殊の日に塔は開扉されています。

金戒光明寺は幕末、「いざという時のため」に築いた城郭風の構えから、京都守護職・松平容保(まつだいらかたもり)の本陣が置かれ、新選組もこの三重塔を見上げています。

金戒光明寺・三重塔
名称 金戒光明寺・三重塔/こんかいこうみょうじ・さんじゅうのとう
所在地 京都府京都市左京区黒谷町121
関連HP 金戒光明寺公式ホームページ
電車・バスで JR京都駅から市バスで36分、東天王町下車、徒歩6分で三門
ドライブで 名神高速道路京都東ICから三条通を西へ4.8km走った蹴上交差点で仁王門通りに入り、南禅寺前交差点を右折、琵琶湖疏水を南禅寺橋で渡り左折、白川通に入り南禅寺前交差点から700m走った天王町交差点を左折、500m走った聖マリア教会を右折、岡崎郵便局を左に見て突き当たりを右折すれば高麗門脇が駐車場入口
駐車場 黒谷駐車場(73台/有料)
問い合わせ 金戒光明寺 TEL:075-771-2204/FAX:075-771-0863
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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