朝熊山(あさまやま)は、伊勢神宮の背後にそびえる標高555mの山(朝熊ヶ岳)。山頂からは伊勢湾の雄大なパノラマが広がり、とくに山上からの日の出は古来から有名でした。山頂東側の標高506mの頂きに朝熊山頂展望台があり、山頂売店、朝熊茶屋、展望足湯などがあるほか、一周15分ほどの「さんぽ道」も用意されています。
伊勢志摩スカイライン途中の絶景スポット
山頂東肩に臨済宗の金剛證寺があり、「お伊勢参れば朝熊(あさま)をかけよ朝熊かけねば片参宮(かたまいり)」といわれ、江戸時代に全盛を極め、民族の大移動の体をなした「おかげ参り」にも必ず朝熊山登山が含まれていました。
戦前には朝熊登山鉄道のケーブルカーが通じていましたが、現在は伊勢志摩スカイラインが利用できます。
志摩半島の最高峰・朝熊山は伊勢志摩国立公園に指定されています。
朝熊山経ヶ峯頂には約40基の経塚(朝熊山経塚群)があり、平安時代末の経筒などが出土し、国の史跡になっています。
現在、大型駐車場と朝熊山頂展望台があるのは、朝熊山(朝熊ヶ岳)の東にある標高506mのピーク。
かつて伊勢市内を走っていた路面電車(神都線)の敷石が敷かれた山頂広場、恋人の聖地「天空のポスト」、展望足湯、日の出遥拝地、志摩うどん、伊勢うどんなどを味わうことができる「朝熊茶屋」、山頂売店などが整備されています。
「さんぽ道」を通って、山上広苑の先端にある「勘吉台」まで歩けば、伊勢平野、伊勢湾、鳥羽湾を眼下にできます(パラグライダーのテイクオフ地点になっています)。
また朝熊山山頂、朝熊峠、朝熊山経塚群、金剛證寺を巡る一周4kmの朝熊山頂ウォーキングコースも整備されています。
画像協力/(公社)伊勢志摩観光コンベンション機構
伊勢参りで必ず登拝した朝熊山
朝熊山には大正14年に朝熊登山鉄道のケーブルカーが開通(昭和19年に線路を金属供出して廃線に/山頂駅跡が現存)、昭和13年に登山バス用道路(未舗装)が通り、昭和39年に有料道路の伊勢志摩スカイラインが開通しています。
ケーブルカー開通以前には、岳道(たけみち)と呼ばれる登山道で、内宮(皇大神宮)側から登拝しました(江戸時代までは伊勢神宮も神仏習合でした)。
朝熊山の金剛証寺は伊勢神宮内宮の奥の院とされ、伊勢参りでは必ず訪れる場所だったのです。
「明治初年の神仏分離の際、お伊勢参りから外されてしまった」(金剛証寺)といい、江戸時代までは金剛証寺に祀られる雨宝童子がお伊勢参りの御神体でした。
朝熊山頂展望台 | |
名称 | 朝熊山頂展望台/あさまさんちょうてんぼうだい |
所在地 | 三重県伊勢市朝熊町185-3 |
関連HP | 伊勢志摩スカイライン公式ホームページ |
電車・バスで | 近鉄鳥羽線朝熊駅からタクシーで30分 |
ドライブで | 伊勢自動車道伊勢西ICから約9.5km |
駐車場 | 100台/無料 |
問い合わせ | 伊勢志摩スカイライン伊勢営業部 TEL:059-226-6752 |
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