南都六宗の一つである律宗の総本山が唐招提寺。唐の高僧、鑑真和上(がんじんわじょう)が聖武天皇に招かれて苦難の末に来日し、759(天平宝字3)年、新田部親王(にいたべしんのう)の旧邸を譲り受けて創建した寺。当初は唐律招提と名付けられ(「招提」は私寺の意)、鑑真和上の私寺として始まったものです。
国宝に指定の建築物がずらりと並ぶ、天平寺院
天平建築である金堂(国宝)は、現存する唯一の奈良時代建立の金堂。
平成の大修理を終え、往時の姿を今に伝えています。
金堂の東側にある舎利殿(鼓楼)は境内唯一の重層建造物で、1240(仁治元)年に再建された鎌倉建築の建物。
舎利殿に東隣する建物(礼堂)は僧坊の遺構で、全寮制の学問寺院だったことを示す名残り。
現在は南側半分が解脱釈迦念仏会の道場(礼場)である礼堂東室(らいどうひがしむろ)となっています。
舎利殿(鼓楼)、礼堂東室ともに国宝。
やはり国宝の講堂は、平城宮の東朝集殿を移築改造したもの。
唐招提寺には鑑真和上の墓所もありますが、これは東大寺や薬師寺が奈良時代の官立寺院だったのに対して、ここが私寺だったことの証にもなっています。
唐招提寺のみやげには授与所で売られる「招提みそ」を。
鑑真が日本に伝えた味噌で、蒸した大豆・麦・米に麹をつけ、ウリやナスなどの野菜を混ぜ合わせ熟成させたもの。
唐招提寺の伽藍は「古都奈良の文化財」として世界遺産に登録されています。
唐招提寺 | |
名称 | 唐招提寺/とうしょうだいじ Toushodaiji Temple |
所在地 | 奈良県奈良市五条町13-46 |
関連HP | 唐招提寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR奈良駅から奈良交通バス六条山行きで17分、唐招提寺下車すぐ。または近鉄橿原線西ノ京駅から徒歩10分 |
ドライブで | 京奈和自動車道木津ICから約7.5km |
駐車場 | 150台/有料 |
問い合わせ | 唐招提寺 TEL:0742-33-7900/FAX:0742-33-5266 |
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