法隆寺・五重塔

基壇からの高さ31.5mで、現存する日本最古の国宝五重塔が法隆寺西院伽藍の五重塔。五重塔の原形はインドのストゥーパーといわれ、本来は釈迦の遺骨を奉安するためのもの。中国で楼閣スタイルとなって仏教建築として日本に伝えられました。建築年は定かでありませんが、天智天皇9年(670年)の火災による焼失後に再建されたもの。

日本最古の五重塔は、もちろん国宝

最下層の内陣には、和銅4年(711年)に造られた塑像群が配されています(計80点の塑像が国宝)。
五重目の軸部が初層の半分の大きさという具合に、塔は上部ほど細く造られており、それが優美な雰囲気を醸し出しています。

心柱(しんばしら)の下にある心礎には、仏舎利が納められています。
各層の庇の長い大きな屋根は、頂部でのみ心柱に接する構造、つまりは、独立した5つの層が下から積み重ねられた構造となっており、それが結果として耐震構造になっているのです。

飛鳥時代建立の五重塔ですが、「耐震設計の教科書」などといわれるほど、地震に強い構造になっています。

「法隆寺地域の仏教建築物」として世界遺産に登録。

法隆寺・五重塔
名称法隆寺・五重塔/ほうりゅうじ・ごじゅうのとう
Horyuji temple,Gojyunoto (Oldest five-story pagoda)
所在地奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1-1
関連HP法隆寺公式ホームページ
電車・バスでJR法隆寺駅から徒歩20分。または奈良交通バス法隆寺門前行きで8分、終点下車すぐ。あるいは、近鉄橿原線筒井駅から奈良交通バス王寺駅行きで12分、法隆寺前下車、徒歩5分
ドライブで西名阪自動車道法隆寺ICから約2.5km
駐車場法隆寺観光自動車駐車場(20台/有料)
問い合わせ法隆寺 TEL:0745-75-2555
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
斑鳩三塔

斑鳩三塔とは!?

奈良県生駒郡斑鳩町(いかるがちょう)にある法隆寺・五重塔(現存世界最古の木造五重塔で国宝)、法起寺・三重塔(三重塔としては日本最古で、国宝)、法輪寺・三重塔(昭和50年の再建)という聖徳太子とその一族ゆかりの仏塔が、斑鳩三塔(いかるがさんと

国宝・五重塔 全9塔完全ガイド

下層から地(基礎)、水(塔身)、火(笠)、風(請花)、虚空(宝珠)を意味する5層の屋根からなる五重塔。まさに仏教的な宇宙観を表すタワー(塔)で、そそり立つ姿は宇宙との交信タワーとも思われます。世界最古の木造五重塔の法隆寺・五重塔を筆頭に、

法隆寺

法隆寺は、寺伝などでは607(推古15)年、聖徳太子と推古天皇により創建されたと伝わる古寺で、世界最古の木造建築群が飛鳥時代の姿を現代に伝えています。参道の松並木を抜けると、正門である南大門(国宝)。境内は西院と東院に分かれ、国宝や国の重要

よく読まれている記事

こちらもどうぞ