谷瀬の吊り橋

奈良県十津川村の十津川に架かる谷瀬の吊り橋。東岸の上野地地区と西岸の谷瀬地区を結んで昭和29年に架けられた生活橋。昭和29年当時、谷瀬地区の住民が一世帯あたり30万円という巨費を投入して架けられたもの。長さ297m、高さ54m、鉄線橋としては日本一の長さで、「危険につき20名以上は同時に橋に乗らないように」の表示が。

日本最長の鉄線橋はスリル満点

全長297.7m、川面からの高さ54mで、平成6年に竜神大吊橋が完成するまでは、日本一の人道吊り橋でした。
現在は日本第6位ですが、学校への通学路になっている実際の生活橋としては今でも1位です。

谷瀬の吊り橋は、足下を流れる十津川と周囲の山々が織りなす眺めや、味わえるスリル感が話題を呼び、十津川村随一の観光名所となっています。

GWや盆などの混雑時には一方通行の通行規制を実施(対岸から臨時有料バスで戻る仕組み)。
吊り橋の下には温泉のある「つり橋の里キャンプ場」もあり、オートキャンプも楽しめます。

十津川村は現在も60ほどの吊り橋が架かり、日本一吊り橋の多い自治体。
そして吊り橋密集度も日本一。

大洪水が産んだ新十津川町
吊り橋が完成するまでは、十津川にに丸太橋が架かっていましたが、洪水の度に流失。
明治22年の大水害では、死者168人、負傷者20人、流失・全半壊家屋610戸と村が壊滅するほどの大惨事となっています。
この水害により600戸2489人が耕作を諦め、北海道に開拓移住しているのです。こうして誕生したのが北海道の新十津川町。
この移住物語は『新十津川物語』(川村たかし著)としてまとめられ平成3年〜平成4年にはNHKドラマ『新十津川物語』(明治編、大正編、昭和編)が放映されています。
観光客で賑わうスリル満点の吊り橋の背景にはそんな移住物語があったこともお忘れなく。
谷瀬の吊り橋
名称 谷瀬の吊り橋/たにぜのつりばし
所在地 奈良県吉野郡十津川村谷瀬・上野地
関連HP 十津川村観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR五条駅から十津川経由新宮行バスで1時間50分、上野地下車
ドライブで 京奈和自動車道五条ICから約44km
駐車場 村営上野地駐車場(30台/有料)
問い合わせ 十津川村観光協会 TEL:0746-63-0200
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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