萬松堂

奈良県吉野郡吉野町、吉野山・下千本、金峯山寺の国宝・仁王門の目の前に建つ手作り和菓子屋が、萬松堂（まんしょうどう）。草餅、桜餅、栗羊羹、桜羊羹など手作りの菓子が絶品。餡は、手間暇かけてアク、渋みを取った逸品で、遠来の和菓子ファンをうならせています。

餡が絶品の和菓子屋は『男はつらいよ』にも登場

明治時代の創業で、先代（3代目）からのファンも数多いのですが、「息子の方が餡を煮るのは旨い」という当主（4代目）・橋本英之さんのつくる草餅をぜひ（添加物は一切なしなので、賞味期限は当日限り）。
店内で1個から味わうことも可能なので、散策途中に甘い物がほしくなったらぜひ寄り道を。

桜の季節以外に吉野山に訪れて頂いても山一面の桜を感じてもらえたらと先代が創作したのが「桜羊羹」。
「桜羊羹」の下層は抹茶を練り込み吉野山の緑を表現。吉野葛と寒天を使った上層には塩漬けの桜の花びらが入っています。
吉野の桜の花は御神木のため、桜の花びらは伊豆から取り寄せているとのこと。

「人の少ない新緑の季節、吉野山に宿泊して、早朝の散歩をすれば、凛とした空気を感じ取ることができます」（主人の橋本英之さん）。
人の少ないときに吉野を訪れ、「のんびりと休憩がてら立ち寄って欲しい」と、橋本さん。

松竹映画『男はつらいよ 寅次郎物語』（昭和62年公開）で、仁王門、蔵王堂などとともにロケ地のひとつになっています（秋吉久美子演じる男運の悪い美人・高井隆子が買い物をするというシーン）。

吉野山・下千本

吉野山の玄関口にある広大な駐車場、下千本駐車場周辺の桜が下千本。吉野山では最初に開花するエリアで、吉野の春はこの下千本から始まります。近鉄吉野駅から七曲坂を歩いて上がると20分ほどで吉野山・下千本に到達します。嵐山の桜、関屋桜、千本桜、花園