岡山県岡山市東区にある高野山真言宗別格本山が西大寺でその本坊が西大寺観音院。奈良時代建立という岡山県でも屈指の古刹で、「日本三大奇祭」のひとつで、数千ものふんどし姿の男たちが2本の宝木(しんぎ)を奪い合う国の重要無形民俗文化『会陽』(えよう/2月第3土曜深夜)で有名です。
天下の奇祭『会陽』が行なわれる真言宗の古刹
寺伝によれば、開山は天平勝宝3年(751年)で、宝亀8年(777年)紀伊の安隆(あんりゅう)上人が現在地に堂宇を建立したのが始まりといい、かつては犀戴寺(さいたいじ)と呼ばれていました。
平安時代末に後鳥羽上皇の祈願文から西大寺に改称しています。
吉井川沿いの広大な敷地には、仁王門、本堂、三重塔など七堂伽藍が建ち並び、鐘楼の銅鐘(朝鮮鐘)は、高麗時代初期(10世紀頃)に朝鮮半島で鋳造されたと推定され、国の重要文化財。
元は石門にありましたが、明治時代に鐘楼に移され、正月三が日は「招福の鐘」として朝鮮鐘を撞くことができます。
邑久大工の築いた牛玉所殿(本殿・釣殿及び拝殿、奥殿)、空海(弘法大師)を祀る高祖堂、経蔵(輪蔵)、仁王門、石門、鐘楼門は国の登録有形文化財。
牛玉所殿は、江戸時代後期に由加山(ゆがさん)の瑜伽大権現(ゆがだいごんげん)、讃岐の金比羅大権現の金毘羅・由加山両参りに加えて、三社参りとして隆盛した牛玉所大権現(ごおうしょだいごんげん)が祀られています。
龍宮城を思わせる石門の正面には鳥居の立つ垢離取場(こりとりば)があり、『会陽』の2週間前から『会陽』当日まで、ここで心身を清める垢離取り修行が行なわれます。
身代り水垢離観音は、観音様が代わりに水垢りをして流し清めてくれるというパワースポットです。
西大寺観音院 | |
名称 | 西大寺観音院/さいだいじかんのんいん |
所在地 | 岡山県岡山市東区西大寺中3-8-8 |
関連HP | 西大寺観音院公式ホームページ |
電車・バスで | JR西大寺駅から徒歩10分 |
ドライブで | 山陽自動車道山陽ICから約13km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | 西大寺観音院 TEL:086-942-2058 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag