鶴寿泉

戦国時代、豊後国(ぶんごのくに=現・大分県)の領主として名を馳せた、大友宗麟(おおともよししげ/おおともそうりん)が開いたという別府八湯のひとつ明礬温泉(みょうばんおんせん)。鶴寿泉は、湯治場として栄えた温泉街の一角にある市営の共同湯で、しかも無料で入れる温泉です。

古くは下の湯とも呼ばれた明礬温泉の入浴無料の共同湯

別府八湯では最高所に位置する明礬温泉。
鶴寿泉は、古くは下の湯(上の湯=地蔵泉/休業中)、鶴亀泉とも呼ばれた歴史ある共同湯で、今も風情ある湯小屋風の外観に、歴史をとどめています。
江戸時代、明礬温泉のあった鶴見村は森藩の飛び地。
明礬の採掘が森藩の財政を豊かにした江戸時代、明礬温泉には明礬製造所が設置され、藩主の久留島候がここを訪れた際に村人が新たに浴室を造って入浴させたところ、大いに喜び「鶴寿泉」と名づけたとのこと。

現在の鶴寿泉の建物は平成8年の再建。
浴室は男女別1ヶ所ずつあり、小ぢんまりした浴槽のほかに備品はないので、タオルやせっけんなどは持参のこと。
白濁した湯は明礬温泉からの引湯で、泉質は単純酸性温泉(泉温56.8度/pH2.2)。
源泉かけ流しで湯船に注がれる湯は、酸性と殺菌効果が強く、慢性皮膚病に効果大。

鶴寿泉
名称鶴寿泉/かくじゅせん
所在地大分県別府市明礬3組
関連HP別府市公式ホームページ
電車・バスでJR別府駅西口から亀の井バス立命館大学APU・安心院方面行きで38分、明礬下車、徒歩2分
ドライブで東九州自動車道別府ICから約3.6km
駐車場2台/無料
問い合わせ別府市温泉課 TEL:0977-21-1129
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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