姫島灯台

姫島灯台

国東半島(くにさきはんとう)沖に浮かぶ姫島(大分県姫島村)。全島が瀬戸内海国立公園に指定される風光明媚な姫島の東、柱ケ岳に建つ石造灯台が姫島灯台です。姫島は、古くから海上交通の要所。慶長10年(1605年)、小倉藩主・細川忠興(ほそかわただおき)が石積みの上で篝火(かがりび)を焚いたと伝わる、歴史ある場所です。

姫島東端に建つ、花崗岩で造られた明治期の灯台

周防灘(すおうなだ)と伊予灘との境界に位置する姫島は、まさに海上交通の要衝。
明治37年3月20日に姫島灯台が初点灯しています。

高さ12m、徳山(山口県)から運ばれた花崗岩で造られた白亜の円形灯台で、塔高12.0m、灯火標高(平均海面〜灯火)は57mで、光達距離(光の届く距離)は約37km。
花崗岩は当時の稲積港(現在の稲積港よりも灯台よりに位置していました)まで帆船で運ばれ、港からは人力とロクロを使って運ばれています。

明治時代に建設され、今なお現役で活躍しているものが67基あり、保存灯台とされていますが、その重要性、歴史的価値からAランク(23基)、Bランク(10基)、Cランク(16基)、Dランク(18基)と4段階に区分されています。
この姫島灯台はBランクの保存灯台となっています。
大分県では水ノ子島灯台がAランクの保存灯台で、それに次いで重要な歴史ある灯台ということに。

一帯は公園として整備され、灯台の前には、当時職員の官舎として使われていた「旧吏員退息所」と物置の石造建築が残され、「旧吏員退息所」は休憩所に転用されています。
海を渡る蝶、アサキマダラの集合地としても名高い場所です。

ちなみに、細川忠興が築いた篝火台ですが、後に諸藩でもこれにならったため、日本の航路標識の始まりでは、ともいわれています。

 

姫島灯台
名称 姫島灯台/ひめしまとうだい
所在地 大分県東国東郡姫島村稲積
関連HP 姫島村公式ホームページ
ドライブで 宇佐別府道路宇佐ICから約41kmで伊美港、フェリーで姫島へ、姫島港から約5.8km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 姫島村水産・観光商工課 TEL:0978-87-2279
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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