大分県豊後高田市の田染真中地区にあり、元宮八幡社の境内北側の岩壁に造られた、龕(がん)のなかに彫られた磨崖仏が元宮磨崖仏。向って右から毘沙門天 、矜羯羅童子(こんがらどうじ)、不動明王、持国天(じこくてん) 、地蔵菩薩の五躯(ごく)の立像で、いずれも薄肉彫りで刻まれています。
田染荘の発展を見守った磨崖仏
体部の省略的な彫り口に比べ、顔の表情に鎌倉彫刻らしい写実味があり、南北朝時代に制作されたものと推定されています。
不動明王の脇侍、右に矜羯羅童子が合唱して仰ぎ見る姿が彫られていますが、左側の制多迦童子(せいたかどうじ)は痕跡もなく失われています(本来は、不動三尊で制多迦童子が彫られていたと推測できます)。
不動三尊に四天王の内の二尊が脇を固めて、地蔵が添えられる尊像配置は、八幡関係の諸神の本地仏(日本の八百万の神々は、実は様々な仏の化身という本地垂迹説)を表したもの。
熊野磨崖仏、鍋山磨崖仏とともに「熊野磨崖仏附 元宮磨崖仏及び鍋山磨崖仏」として、国指定の史跡となっています。
日本遺産『鬼が仏になった里「くにさき」』の構成資産になっています。
元宮磨崖仏 | |
名称 | 元宮磨崖仏/もとみやまがいぶつ |
所在地 | 大分県豊後高田市田染真中99 |
関連HP | 豊後高田市観光協会公式ホームページ |
ドライブで | 宇佐別府道路大分農業文化公園ICから約19.8km |
駐車場 | なし |
問い合わせ | 豊後高田市観光協会 TEL:0978-23-1860/FAX:0978-23-1870 |
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