大分県豊後大野市緒方町にある江戸時代(正保年間)に開削された農業用水路が緒方井路(おがたいろ)。緒方平野を潤して、「緒方五千石」と称された岡藩内随一の良田を生み出した水路で、花水車も設置されています。農林水産省の「疎水百選」、「美しい日本のむら景観百選(農村景観百選)」に選定。
歴史ある疎水は美しい農村景観を演出!
緒方川両岸に広がる緒方盆地の段丘面を灌漑するために設けられた用水路が緒方井路。
第4代岡藩主・中川久成の命により、正保元年(1645年)に緒方上井路、寛文11年(1671年)に緒方下井路が整備されました。
緒方下井路の原型は平安時代にまで遡るともいわれる歴史ある水路です。
緒方上井路は 、井路沿いの道が日向街道として整備され、街道沿いに旧緒方町役場庁舎など集落が形成されています。
「緒方五千石」という岡藩にとって重要で肥沃な地だっただけに、藩政時代には藩主の御覧田植も行なわれ、現在も流域の300haがこの水路の水を使っています。
緒方川左岸には、道の駅原尻の滝脇を通る緒方下井路と、三の宮八幡社前、旧緒方町役場庁舎(大正時代の洋館)を通る緒方上井路という2つの流路がありますが(原尻の滝の上流で取水)、花水車が多いのは緒方下井路。
道の駅原尻の滝を起点に、おがたウオーキングコース「石橋と水車と原尻の滝」も整備されています。
道の駅原尻の滝近くに整備された親水広場には「緒方疎水の碑」や二連水車も設置。
また豊後大野市と竹田市には明正井路、富士緒井路、岩戸井路、若宮井路など、多くの灌漑用水路があり、それぞれ水利組合が組織され管理されています。
明正井路には明正井路水路橋(明正井路一号幹線一号橋)、若宮井路笹無田水路橋(笹無田石拱橋)という石造アーチ橋もあります。
緒方井路 | |
名称 | 緒方井路/おがたいろ |
所在地 | 大分県豊後大野市緒方町原尻 |
関連HP | ぶんご大野里の旅公社公式ホームページ |
電車・バスで | JR緒方駅からタクシーで5分 |
ドライブで | 大分自動車道大分米良ICから約45.3km |
駐車場 | 親水広場または道の駅原尻の滝を利用 |
問い合わせ | ぶんご大野里の旅公社 TEL:0974-27-4215 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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