大分県宇佐市院内町の温見川上流にある渓谷が岳切渓谷(たっきりけいこく)。耶馬溪溶結凝灰岩でできた一枚岩の上を温見川の清流が走る渓谷で、渓谷入口から大飛の滝まで全国的にも珍しい全長2kmの水流遊歩道が整備されています。5月~10月(7月〜8月は毎日)には岳切渓谷キャンプ場(コテージ、オートキャンプ場あり)も開設。
ジャブジャブと渓流内を歩いて大飛の滝へ!
通常の水深は足首程度(10cm〜20cm)と浅く(水流で削られた深みでは30cmほど)、水流遊歩道は、素足で沢歩きが楽しめるというユニークな渓谷歩きを楽しむことができます。
さらに通常の沢歩きは、沢を上流に向かって上るのが一般的ですが、岳切渓谷では往路は「沢下り」。
ゆるやかに大飛の滝(おおとぶのたき)に向けて、30mほど下ります(大飛の滝近くでは渓流内には入ることができません)。
足のケガはまずありませんが、ツウは濡れてもいい靴のまま、あるいはサンダルや地下足袋などを持参して歩くのだとか。
豊の国名水15選にも選定され、管理棟の近くにある湧水場では自由に水を汲むことができます。
紅葉の見頃は例年11月中旬頃。
ちなみに、奈女川上流の大谷渓谷も耶馬渓溶結凝灰岩の一枚岩ですが、傾斜が厳しいためファミリー向きではありません。
岳切渓谷入口の駐車場から宇佐のマチュピチュへは5km、10分、西椎屋の滝(入口)へも4km、8分ほどの移動なので、ドライブならハシゴも可能です。
猪牟田カルデラの爆発が生んだ耶馬溪溶結凝灰岩
100万前から90万年前にかけて前期更新世に活動した猪牟田カルデラ(ししむたカルデラ=直径8km)の大規模な噴火により発生した耶馬溪火砕流(火砕流=高温の軽石や火山灰などが高速で流れ下る現象)。
数十mもの厚さになった火砕流は自らの熱で溶け、その後冷え固まって耶馬溪溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがん)を生み出しました。
九州中部に広く分布し、火砕流台地を形成し、この溶結凝灰岩を利用して大正時代から築かれたのがアーチ式の石橋です。
名勝耶馬渓はこの台地が浸食されて形成されたものということから、本来は猪牟田カルデラ溶結凝灰岩ですが耶馬溪溶結凝灰岩と呼ばれているのです。
岳切渓谷 | |
名称 | 岳切渓谷/たっきりけいこく |
所在地 | 大分県宇佐市院内町定別当 |
関連HP | 宇佐市公式観光サイト |
ドライブで | 宇佐別府道路安心院ICから約19km |
駐車場 | 153台/無料 |
問い合わせ | 岳切渓谷管理棟 TEL:0978-42-6326(7月・8月のみ)/宇佐市院内支所産業建設課産業振興係 TEL:0978-42-5111 |
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