菅浦の湖岸集落

菅浦の湖岸集落

滋賀県長浜市西浅井町、葛籠尾崎(つづらおざき)の西側の入江の集落が菅浦で、琵琶湖の舟運の拠点として繁栄し、周囲から隔絶した環境だったため独自の文化が育まれ、菅浦の湖岸集落として国の重要文化的景観に選定、日本遺産「琵琶湖とその水辺景観 – 祈りと暮らしの水遺産」の構成資産になっています。

「奥琵琶湖の秘境」で育まれた独特な景観を見学

菅浦の湖岸集落

昭和41年に、自衛隊が菅浦と、北側の大浦を結ぶ道路を開削するまで、山越えの道か、渡船だけが頼りという陸の孤島でした。
この開通で「景観や暮らしも大きく変わった」(菅浦の古老の話)とのこと。
それ以前は、漁業だけでは生計が成り立たないため、村人たちは湖上を船で渡り、あるいは、山を越え、大浦集落の近くの日指(ひさし)、諸河(もろかわ)に田んぼを耕作して生計を立てていたのです。

天平宝字8年(764年)、藤原仲麻呂(恵美押勝)の乱の際に逃れた淳仁天皇の隠棲伝説も残され、淳仁天皇の保良宮(ほらのみや)が営まれたとも。
菅浦の鎮守・須賀神社の裏山には、淳仁天皇の御陵と伝わる塚があります。
史実としては、淳仁天皇は、藤原仲麻呂(恵美押勝)の乱で廃帝され、淡路国に流され、淡路島で亡くなっているので、菅浦になぜ淳仁天皇伝説が伝わるのかは謎です。

中世の菅浦は、大浦とともに大浦荘で、大浦荘を管理する雑掌(ざっしょう=役人)が菅浦を山門延暦寺旦那院末寺・竹生島(ちくぶしま)に寄進したことから、平安時代の末頃には菅浦は竹生島領となり、。

菅浦は塩津浜、大浦とともに、日本海側の交易ルートと琵琶湖舟運への連絡地点で、京・大坂を結ぶ水運の要衝でした。
文政7年(1842年)の記録では、菅浦は、20石〜30石積みの丸子船(両舷に丸太をくくりつけた琵琶湖特有の船)20艘を保有していました。

菅浦地区には、鎌倉時代〜江戸時代の菅浦集落の記録である「菅浦文書」(すがうらもんじょ/1281通・65冊)が現存し、国宝になっています。
この記録は、室町時代の村の規則を定めたもの、隣村の大浦との田地争いの様子がわかる合戦記などが記された、貴重なもの。
また、縦91.5cm、横62.3cmの中世の荘園絵図「菅浦与大浦下庄堺絵図」(すがうらとおおうらしものしょうさかいえず/1幅)も国宝です。
国宝に指定されたのは、中世農民の自治的な共同組織「惣村」(そうそん=神社の祭礼や農業の共同作業、戦乱に対する自衛などを担った共同体)の姿が記録された貴重な資料だからで、庶民が記した文書の国宝指定は初のこと。

15世糽末から16世紀から、集落の四隅には茅葺きの四足門(しそくもん)が配されていましたが、そのうち東西ふたつの門は現存しています。

奥琵琶湖パークウェイの入口に位置していますが、塩津浜方面に抜ける奥琵琶湖パークウェイに入ると、素通りしてしまうので、奥琵琶湖パークウェイ進入前に見学を。

菅浦の湖岸集落
名称 菅浦の湖岸集落/すがうらのこがんしゅうらく
所在地 滋賀県長浜市西浅井町
関連HP 長浜観光協会公式ホームページ
ドライブで 北陸自動車道木之本ICから約20km
問い合わせ 長浜観光協会北部事務所 TEL:0749-82-5909/FAX: 0749-82-5913
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
奥琵琶湖パークウェイ

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西の四足門・神輿堂

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