万葉線(まんようせん)とは富山県高岡市と射水市を結ぶ高岡軌道線(高岡駅停留場〜六渡寺駅)と新湊港線(越ノ潟駅〜六渡寺駅)の総称。高岡軌道線は、いわゆる路面電車で、高岡駅停留場~越ノ潟駅が直通運転されています。アイトラムの愛称があるMLRV1000形電車はヨーロッパ風の路面電車です。
欧風の2連接・超低床電車アイトラムも走る
正式には高岡駅停留場〜六渡寺駅(営業キロ:8.0km)が軌道法による高岡軌道線、六渡寺駅〜越ノ潟駅(営業キロ:4.9km)が鉄道事業法による鉄道。
車両は、直通運転のために路面電車タイプが採用されています。
というわけで、高岡停留場は駅でなく、停留場という名称に。
高岡軌道線は、ほぼ全線が道路上を走る併用軌道(いわゆる路面電車)となっていますが、米島口停留場〜 能町口停留場、中伏木停留場〜六渡寺停留場が専用軌道です。
高岡軌道線は、もともと富山地方鉄道が敷設(昭和23年4月10日開業、昭和26年4月1日全通)。
昭和34年に加越能鉄道(現・加越能バス)に譲渡され、さらに加越能鉄道の営業停止に伴い、第3セクターの万葉線株式会社となり、平成14年4月1日に万葉線高岡軌道線として営業開始。
高岡駅停留場は、高岡駅ステーションビル「Curun TAKAOKA」開業に伴って平成26年3月29日に移転開業したモダンな「新駅」で、アイトラムがよく似合います。
新湊港線は、かつては富山地方鉄道射水線(いみずせん)の一部だったもので、富山新港の掘削により路線が分断され加越能鉄道(現・加越能バス)に譲渡されたもの。
さらに加越能鉄道の営業停止に伴い、第3セクターの万葉線株式会社となり、平成14年4月1日に万葉線新湊港線として営業開始。
終点の越ノ潟駅からは富山県営渡船に連絡しますが、この渡船が富山新港誕生による代行輸送になっているのです。
高岡軌道線のうち2.8kmのみが複線区間で、ほかは単線です。
高岡駅→越ノ潟が下り、越ノ潟→高岡駅が上り。
高岡駅〜越ノ潟は所要49分で、15分間隔で運行されているので、観光目的で利用するのもおすすめです。
「アイトラム」(AI-TRAM)の愛称で呼ばれる万葉線MLRV1000形電車は、2車体連接・2台車方式の超低床電車。
ヨーロッパ風の車両ですが、新潟トランシス(旧新潟鐵工所)の製造。
ただし、基本的な構造、設計はドイツ・AEG(Allgemeine Elektricitäts-Gesellschaft/現在はボンバルディア・トランスポーテーションの一部)の製造する超低床車「ブレーメン形」です(新潟鐵工所がAEGと業務提携して製造)。
高岡の市内観光だけに特化した万葉線(高岡駅~志貴野中学校前)と加越能バス(金屋~高岡駅~新高岡駅)が区間限定で乗り放題となる「高岡まちなか乗り放題1日フリーきっぷ」もあり、高岡市内を訪ね歩くには便利なきっぷです。
「万葉線一日フリーきっぷ」のほか、海王丸乗船券と万葉線の1日フリー乗車券をセットにした「万葉線・海王丸セットクーポン」も発売。
万葉線 | |
名称 | 万葉線/まんようせん |
所在地 | 富山県高岡市下関町6〜射水市西浜 |
関連HP | 万葉線公式ホームページ |
問い合わせ | 万葉線 TEL:0766-25-4139 FAX:0766-25-4119 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag