「天空の要塞」若松鉱山とは!?

若松鉱山

鳥取県日野郡日南町、平成7年まで採掘が行なわれていた日本有数のクロム鉱山の鉱山跡が、若松鉱山。大正14年〜昭和20年には、中国山地クロム鉱山群から全国シェアの半数ほどを占めるクロム鉄鉱を生産していましたが、現在では廃墟と化し、「天空の要塞」と称されるようになっていて、その廃墟景観に注目が集まっています。

ガイド付きでのみ見学が可能

明治時代後期、国内で初めてクロム鉄鉱床が発見されたのが、若松鉱山。
当初は鉱石をアメリカに輸出していましたが、明治37年頃に耐火煉瓦の原料としての用途が開かれたため、全量を国内の耐火煉瓦原料に振り向け、平成7年まで採掘・販売が続けられていました。

耐火煉瓦は素材製造業の成否を大きく左右する「縁の下の力持ち」的な存在でもあるため、クロム鉄鉱を産する若松鉱山が貴重な存在で、明治時代から平成に至るまで、機械化、近代化を進めながら生産を続けてきたのです。

こうした経緯から、経済産業省の近代化産業遺産群「産業用としての耐火煉瓦製造の進展と原料開発の歩みを物語る近代化産業遺産群」にも認定されています。

山中でクロム鉄鉱を掘削、精錬した若松鉱山には、閉山後も15の施設(発電室、金属工作工場、本工場、火薬類取扱所、コンプレッサ室、選鉱場No.1、選鉱場No.2、貯鉱場No.1、No.2、No.3、破砕場、変電室、救護室、鉱務所、索道鉄塔、鉱山事務所、坑道と軌道)が現存。

見学は「多里の鉱山を語り継ぐ会」にガイドを依頼する必要がありますが(鉱山遺構の見学は事前予約が必要)、山中で悪路のため、道路状況が悪い場合には見学することができません。
(一社)山里Loadにちなんに問い合わせを。

若松鉱山

経済産業省の近代化産業遺産に認定の施設

  • コンプレッサ室
  • コンプレッサ室 ディーゼル発電室
  • 工作場
  • 火薬庫
  • 火薬類取扱所
  • 機械選鉱場
  • 破砕場
  • 貯鉱場(跡)
  • 索道中継所(跡)
  • 沈殿池
  • 受電所
  • 救護室
  • 鉱務所
  • 坑道・軌道・索道鉄塔 (一部)
  • 索道起動所
  • 山神社
  • 油脂庫
  • 炭焼き窯
「天空の要塞」若松鉱山とは!?
所在地 鳥取県日野郡日南町湯河
関連HP 鳥取県公式ホームページ
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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