山梨県甲州市勝沼町岩崎地先の笛吹川の支流・日川(ひかわ)にある砂防堰堤が勝沼堰堤で、自然の滝のような景観から、祇園の滝とも呼ばれています。当時暴れ川だった日川の氾濫をおさえるため、大正6年3月31日に内務省直轄砂防事業として完成した堰堤で、近代化産業遺産、国の登録有形文化財にもなっています。
勝沼のブドウ・ワイン産業を支えた堰堤
日本で最初に基礎部分に一部コンクリートを使用した、幅38.5m、岩盤上河道幅45.5m、堤高19.4mの巨大な堰堤は、祇園淵とよばれる川の蛇行点を巧みに利用し、堰堤で閉鎖、脇の岩盤を切削することで岩盤自体を堰堤とした特異なもの。
一連の砂防は、近代砂防遺産として国の登録有形文化財、土木学会の土木遺産にも指定されているほか、日本遺産「葡萄畑が織りなす風景」の構成資産にもなっています。
勝沼堰堤(大正6年)、下流の日川水制(大正4年)の完成で、日川氾濫による中央本線や甲州街道の寸断が無くなり、ブドウやワインの安定的な出荷が望めるようになったのです。
また、「甲州市のワイン醸造を支えたインフラ施設・建築物」として、勝沼トンネルワインカーヴなどとともに経済産業省の近代化産業遺産(「官民の努力により結実した関東甲信越地域などにおけるワイン製造業の歩みを物語る近代化産業遺産群」)にも選定されています。
勝沼堰堤(祇園の滝) | |
名称 | 勝沼堰堤(祇園の滝)/かつぬまえんてい(ぎおんのたき) |
所在地 | 山梨県甲州市大和町初鹿野 |
関連HP | 甲州市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR勝沼ぶどうの郷駅から徒歩40分。または、タクシーで10分 |
ドライブで | 中央自動車道勝沼ICから約2km |
駐車場 | 3台/無料 |
問い合わせ | 甲州市観光協会 TEL:0553-32-2111 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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