秋田県山本郡藤里町、白神山地世界遺産センター藤里館に近くにそびえる高山(388m)の北を流れ、藤琴川の本流に注ぎ出る美しい峡谷が峨瓏峡(がろうきょう)。峨瓏親水公園から全長600mの遊歩道が整備されています。江戸時代の紀行家・菅江真澄(すがえますみ)も訪れています。
美しい峡谷に二つの滝が落ちる
ガロウとは、東北地方の方言で、切り立った崖の間を川が流れる場所の意。
類似の地名には背戸峨廊(福島県いわき市)、樽前ガロー(北海道苫小牧市)があります。
切り立ったゴルジュ状の渓谷には、峨瓏大滝(本流)、白糸二段の滝(支流)という2つの滝が懸かるほか、秋田杉やカツラの大木が茂っていて、森林浴にも絶好の地。
峨瓏大滝の前にある滝ノ沢神社は安永10年(1780年)の建立で、かつての不動尊。
江戸時代の紀行家・菅江真澄(すがえますみ)は、享和2年3月12日(1802年4月14日)、銚子の滝を訪ねた後、「瀧の澤」と呼ばれる村を訪れ、峨瓏大滝を観賞し、「零る雪か 花かあらぬか やま風に さそはれてちる 滝のしら泡」と歌を残し、滝ノ沢神社社殿横に歌碑が立てられています(銚子の滝との対比を歌っています)。
日記『辭夏岐野莽望圖』(しげきやまもと)には、「こゝの不動尊の堂のほとりにも、いとよき瀧のありて、鳥居のあまた立るより橋わたり、堂に入りふりあふき見れは、岩ことに高うして、水けむりの霧とたちこめ、霞となひきわたりて、けしきたくひなう見へたり」と記しているので、滝には不動明王が祀られ、滝ノ沢神社は神仏習合時代には不動尊だったことがわかります。
峨瓏峡 | |
名称 | 峨瓏峡/がろうきょう |
所在地 | 秋田県山本郡藤里町藤琴 |
関連HP | 藤里町公式ホームページ |
電車・バスで | JR二ツ井駅から秋北バス水の館行きで37分、滝の沢下車、徒歩15分 |
ドライブで | 秋田自動車道二ツ井白神ICから約17.5km |
駐車場 | 5台/無料 |
問い合わせ | 藤里町商工観光課 TEL:0185-79-2115 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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