勝浦朝市

勝浦朝市

千葉県勝浦市、勝浦漁港に近い市街地で開かれる朝市が勝浦朝市。石川県輪島市、岐阜県高山市と並んで日本三大朝市のひとつにも数えられています。勝浦朝市は、江戸時代から400年以上も続く歴史ある市。「勝浦三町江戸勝り」とも呼ばれる繁栄を背景に隆盛した、活気ある朝市が今も開かれています。

400年以上の歴史を誇る外房名物の朝市

天正18年(1590年)、当時の勝浦領主・植村泰忠(うえむらやすただ=徳川家康の忠臣で鳳来寺薬師別当、家康の関東入りに従い、安房勝浦を領有)が、農産物と漁獲物の交換のために、勝浦根古屋で市を開かせたのが始まりといわれています。

その後、沿海漁業の発展(日本屈指の水揚げを誇るカツオ漁など外房漁業の拠点)、そして鉄道の開通で、朝市も活況を示すようになりました(小型船漁業者がひき縄漁で一尾ずつ釣り上げたカツオは、漁獲したその日に水揚げされることから「日戻りカツオ」ともいわれ、鮮度のよさで定評があります)。
毎朝開かれるようになったのは、明治時代からのこと。
勝浦三町とは上本町、仲本町、下本町で、その繁栄を背景に、10日を区切りに移動しながら通年朝市を開くようになったのが勝浦朝市です。
現在は、70店舗ほどが出店し、野菜、果物、花、魚介類などを販売(勝浦市観光協会のホームページに出店者情報があります)。
朝市開催場所は、毎月1日〜15日が下町朝市通りで、16日〜月末までは仲本町朝市通りなので、ご注意を(勝浦朝市は、水曜と年始を除いて開催)。
朝市という名の通り、6:00頃〜11:00頃の出店なので、午前中でも遅い時間帯には店じまいや、品切れも多くなります。

勝浦区(上本町・仲本町・下本町)、墨名区、出水区にまたがる「勝浦中央商店会」も時間があればあわせてのぞいてみたい場所。
車の場合は墨名市営駐車場、出水市営駐車場の利用が便利ですが、市街地には一方通行が多いので注意を。

ちなみに朝市の開設に関する古文書『植村土佐守泰忠定書』(岩瀬彦兵衛家に伝承)は、覚翁寺に委託保存されています。
『植村土佐守泰忠定書』には、酒の売買を勝浦城下だけに限定し、また勝浦で市の開かれる日には、近郊の松部(まつべ)、串浜、川津、新官(しんが)、吉宇(よしう)での市の開催を禁じています。

勝浦朝市
名称 勝浦朝市/かつうらあさいち
所在地 千葉県勝浦市勝浦
関連HP 勝浦市観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR勝浦駅から徒歩10分
ドライブで 館山自動車道姉崎袖ケ浦ICから約50km
駐車場 墨名市営駐車場(157台)出水市営駐車場(72台)/無料
問い合わせ 勝浦市観光商工課 TEL:0470-73-6641
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
輪島の朝市

輪島朝市

石川県輪島市の朝市通りで開かれるのが輪島朝市。神社の祭日ごとに立った物々交換の市が輪島の朝市のルーツといわれ、その歴史は1000年にも及ぶといわれ、千葉県の勝浦朝市、岐阜県の高山朝市とともに日本三大朝市にも数えられ、その規模では日本一ともい

陣屋前朝市

陣屋前朝市

岐阜県高山市、高山市街2ヶ所で開かれる朝市のひとつが陣屋前朝市。江戸時代に高山別院境内で始まった「桑市」を起源にもつという、飛騨高山の名物朝市のひとつ。養蚕業の不振から明治の半ばには野菜市となっています。通年に開催されるので、高山では早起き

宮川朝市

宮川朝市

岐阜県高山市、日本三大朝市に数えられる高山の朝市。歴史ある「陣屋前朝市」に対し、川沿いの風情と、店舗数を誇るのが、宮川沿いの宮川朝市。鍛冶橋から弥生橋まで宮川東岸の約350mの間に、およそ40~50軒もの白いテントの露店が横一列に並び、買い

日本三大朝市

日本三大朝市とは!?

山の産物、海の産物を持ち寄り、神社の祭礼日などで物々交換したのが朝市の始まり。当初は六斎市などの定期市だったものが、通年行なわれるようになり、出店数も多いのが、勝浦朝市(千葉県)、輪島朝市(石川県)、そして高山朝市(陣屋前朝市・宮川朝市)で

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ