土合駅構内土合斜坑

土合斜坑

群馬県利根郡みなかみ町湯桧曽、上越線(下り線)の新清水トンネルの内部にある土合駅(「日本一のモグラ駅」)の地下ホームへ、地上から続く連絡通路が、土合駅構内土合斜坑(どあいえきこうないどあいしゃこう)。JR上越線清水トンネル関連施設群として土木遺産に認定。

土木遺産に認定されるのは、新清水トンネルの斜坑の転用だから

土合斜坑

「日本一のモグラ駅」と呼ばれる土合駅の上越線(下り線)ホーム。
昭和6年開通の上越線(清水トンネルと2つのループ線)を新清水トンネル開通による複線化で上り線に転用したため、土合駅の上り線ホームは地上駅です。

上り線ホームと、下り線ホームとの高度差は、なんと81m。
大清水トンネル内の下り線を結ぶ、長い階段の通路が土合駅構内土合斜坑です。

実はこの通路、昭和42年開通の新清水トンネル掘削にあたり、工事中の「ずり出し」(トンネル掘削で生じる土や岩の搬出)や資材供給などの役割を担った工事用の斜坑を転用したもので、完成後に土合駅のホームへの通路とすることを設計段階から考慮の上で掘削されたもの。
幅員7m、高さ5mの斜坑が平均勾配14度で、階段は486段、斜坑部分の全長は305mもあり、上るとホームから地上までは10分ほど要します。
5段おきに踊場が付いているのは一休みのため。

最初はエスカレーターを設置する計画がありましたが、見送られたため、今も階段を上り下りする必要があります。

土合駅構内土合斜坑は、清水トンネル(昭和6年完成)、新清水トンネル(昭和42年)、湯檜曽ループ線(昭和6年)、松川ループ線(昭和6年)、毛渡沢橋梁(昭和6年)、湯桧曽橋梁(昭和6年)とともに、JR上越線清水トンネル関連施設群として土木遺産にもなっています。

土合斜坑
土合駅構内土合斜坑
名称 土合駅構内土合斜坑/どあいえきこうないどあいしゃこう
所在地 群馬県利根郡みなかみ町湯檜曽
ドライブで 関越自動車道水上ICから約12km
駐車場 谷川岳ベースプラザ駐車場(1500台/有料、年末年始を除く12月〜4月は平日無料)、谷川岳インフォメーションセンター駐車場など
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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