広島県呉市豊町御手洗、瀬戸内海に浮かぶ大崎下島で町並み保存地区(国の重伝建)に選定されるのが、御手洗(みたらい)。風待ち湊として栄えた御手洗の歴史ある家並みの中で、珍しい洋館が別宅となるのが、鞆田邸。大正から昭和にかけては、迎賓館のような役割も担った町家です。
御手洗で最大のなまこ壁を誇る鞆田邸は迎賓館としても機能
約300年前の建立と伝わる恵比須神社(本殿、拝殿は広島県の重要文化財)一帯は、大雁木 (石段状の船着き場) が築かれ、北前船の荷揚げが行なわれていた場所。
今でも神社前には昔の護岸を見て取ることができます。
幕末に三条実美が身を潜めた「七卿落遺跡」や薩摩藩の船宿だった「脇屋家」、御手洗で最大のなまこ壁を誇る「鞆田邸」など、貴重な建物も残される一角で、呉市豊町御手洗伝統的建造物群保存地区の中心的なエリアとなっています。
幕末に建てられたと思われる鞆田邸の主屋は、江戸末期に、海産物、穀物問屋から鞆田家が買い取つたもの。
主屋の裏に庭園を配し、土蔵、湯殿、2棟の離れ座敷を構え、渡り廊下で 結ばれています。
そして隣接地に別邸として大正末期に鞆田邸洋館が建てられ、昭和11年に野口雨情が滞在し、『御手洗節』が作詞されています。
鞆田邸洋館の向かいの下見張りのモダンな洋館は、大正初めに建築されたGUESTHOUSE「醫」(旧越智医院)で、アニメ『ももへの手紙』では、ももの母親が入院する病院のモデルとして描かれています。
鞆田邸 | |
名称 | 鞆田邸/ともだてい |
所在地 | 広島県呉市豊町御手洗 |
電車・バスで | JR呉駅、または広駅からとびしまライナー豊・豊浜方面行きバスで、御手洗港(みたらいこう)下車 |
ドライブで | 広島呉道路呉ICから約40km |
駐車場 | 御手洗駐車場(16台/無料)、御手洗かもの駐車場(40台/無料)、または、周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 御手洗休憩所 TEL:0823-67-2278 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag