7月に入ると富良野市内のあちこちで見られる一面の紫色のじゅうたん。富良野といえば、なんといってもラベンダーです。そのラベンダー畑を富良野で最初に開場したのが、ファーム富田。背後に十勝連峰、大雪山を望む抜群のロケーションで今でも人気バツグン。花のいちばんの見頃は、7月中旬〜下旬。
北海道を代表するラベンダー園には、苦難の歴史があった!
ファーム富田を開いた富田忠雄氏は、昭和33年から香料用にラベンダー栽培を開始。
そのラベンダー畑(10a)は、トラディショナルラベンダー畑として現存しています。
現在のラベンダーのイメージが強い富良野ですが、そのルーツが、ここ富田ファームです。
ドラマ『北の国から』のロケ地にもなっています。
北海道のラベンダー栽培がピークを迎えたのは、昭和45年。
その後は、合成香料の急激な技術進歩と貿易の自由化による安価な輸入香料の台頭で、ラベンダー栽培農家にとっては苦難の時代が始まります。
昭和48年には香料会社がラベンダーオイルの買い上げを中止し、富良野のラベンダー畑は消滅の危機に。
ファーム富田でも稲作で生計を立て、ラベンダー再生の道を模索したそうです。
昭和51年に国鉄のカレンダーに採用され、一躍、全国的に有名になりました。
訪れた旅行者からポプリやサシエ(匂い袋)の作り方を習い、売店で販売したのが復活への狼煙(のろし)だったとか。
昭和55年には独自の蒸留を始め、昭和59年にオリジナル香水「フラノ」を製造。
その後、「ラベンダーイースト」(平成20年)、「ギャラリー フルール」(平成25年)とさらに充実した施設となっています。
ラベンダーグッズやラベンダーソフトなどにも注目
ラベンダー以外にも、ポピー、コスモスなどの花畑があり、季節ごとに楽しめます。
敷地内には「ファーム富田資料館」、喫茶室、売店なども揃っています。
「ポプリの舎」(ぽぷりのいえ)、「カフェ ルネ」、「花人の舎 ルネ」(春秋のみ営業)では、ラベンダーソフト(4月中旬~11月上旬販売)、北海道産季節の野菜カレー、ラベンダーはちみつプリンなどが味わえます。
トラディショナルラベンダー畑の目の前にある「香水の舎」(こうすいのいえ)では、ショップのほかにオリジナル石けんができあがっていく過程や、ラベンダーのエッセンシャルオイルを独自に調香する姿を見学できます。
ラベンダーイーストの園内ではラベンダーカラーのトラクターが座席車を引きながら園内を走る「ラベンダーバス」も運行。
ファーム富田 | |
名称 | ファーム富田/ふぁーむとみた |
所在地 | 北海道空知郡中富良野町基線北15 |
関連HP | ファーム富田公式ホームページ |
電車・バスで | JR中富良野駅から徒歩25分 |
ドライブで | 旭川空港から約36km |
駐車場 | 200台/無料 |
問い合わせ | ファーム富田 TEL:0167-39-3939/FAX:0167-39-3111 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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