宮滝遺跡(吉野宮跡)

吉野宮跡

奈良県吉野郡吉野町、吉野川が大きく蛇行する河岸段丘の上に造られた縄文時代から奈良時代にかけての複合遺跡が宮滝遺跡。飛鳥時代から奈良時代にかけて離宮のあった所。斉明、天武、持統、文武、元正、 聖武天皇がたびたび訪れた吉野宮跡(吉野離宮跡といわれ、近年、それを裏付ける建物跡の一部が出土しています。

持統天皇が31回も行幸したという吉野離宮の跡

なかでも女帝の持統天皇は在位11年の間に藤原宮から吉野離宮に31回も行幸。
吉野離宮のあった場所は、周辺の吉野川両岸は巨岩奇石が林立する風光明媚な地で、行幸に随行した柿本人麻呂、山部赤人、大伴家持もその美しさを詠んでいます。
「山川も依りて仕ふる神ながら 激つ河内に船出せすかも」(柿本人麻呂=持統天皇の行幸に同行)
「ぬば玉の夜の更けゆけば久木生ふる 清き川原に千鳥しば鳴く」(山部赤人=聖武天皇の行幸に同行)

吉野山・如意輪寺と宮滝遺跡を結び喜佐谷沿いを歩く全長8kmのハイキングコース「吉野宮滝万葉の道」があるので吉野山から宮滝遺跡へと下るのもいいでしょう。

吉野宮は、『日本書紀』では斉明天皇二年(656年)に「作吉野宮」とあり台地面積12haのうち5haに遺跡があるといわれるが調査がされているのは5分の1ほどで、今後の発掘調査が待たれるところ。これまでに縄文時代晩期の土器、弥生中期の土器や方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)、古墳時代の須恵器、飛鳥奈良時代の建物や庭園跡が出土しています。

国道169号の北側に斉明朝跡、南側に持統朝跡、聖武朝跡が発掘。
ただしとくに公園として整備されているわけではないので、見学にあたっては私有地の立ち入りなど注意が必要。
遺跡からの出土品は、「吉野歴史資料館」に収蔵展示されています。
「吉野歴史資料館」の見学は、平日の場合は1週間前までに吉野町教育委員会社会教育課に予約が必要(冬期は休館)。

名称 宮滝遺跡(吉野宮跡)/みやたきいせき(
所在地 奈良県吉野郡吉野町宮滝
関連HP 吉野町公式ホームページ
電車・バスで 近鉄吉野線大和上市駅から奈良交通バス湯盛温泉杉の湯行き、または大滝行きで15分、宮滝下車、徒歩5分
ドライブで 西名阪自動車道郡山ICから約38km
駐車場 吉野歴史資料館駐車場を利用
問い合わせ 吉野町観光案内所 TEL:0746-39-9237
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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