滋賀県近江八幡市の市街地北側にある北の庄沢(黒橋川)から八幡山を囲むように流れ、琵琶湖に注ぐ、全長4.75kmの運河が八幡堀(はちまんぼり)。豊臣秀次(豊臣秀吉の甥)の居城・八幡城の堀として開削されたもので、当時は八幡浦と呼ばれ琵琶湖水運の湊にもなっていました。『鬼平犯科帳』など時代劇のロケ地にもなっています。
『鬼平犯科帳』中村吉右衛門シリーズのエンディングでおなじみ!
八幡堀の名の由来になっているのは、近江商人の尊崇を集めた古社、日牟禮八幡宮。
近江八幡が開かれる以前に鎮座した古社です。
琵琶湖を往来する荷船をすべて八幡湊に寄港させる制度もあり、琵琶湖舟運の拠点として、近江八幡発展の基礎を築いたのがこの八幡堀なのです。
この八幡堀が近江商人を生んだともいえるのです。
堀に沿っていくつかの土蔵や荷下ろしに使った石段が残り風情も満点です。
城下町は、八幡堀をはさんで武士と町人の居住区に区分され、堀の南側の町人町は、南北縦筋に12筋、東西横筋に4筋の碁盤目状の整然とした街路割りで構成されていました。
建設当初から八幡堀には「背割り」と呼ばれる排水路による下水システムが備わり、堀に溜まった生活排水などによる汚泥は、船の運航にさしさわる前に随時浚渫され、近隣の田畑の肥料として活用されていました。
八幡堀を含む旧市街地約13.1haは、「近江八幡市八幡」の名称で重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
その風情ある光景は、時代劇のロケにも引っ張りだこで、テレビドラマ『暴れん坊将軍』、『鬼平犯科帳』、『剣客商売』、『必殺仕事人』、『雲霧仁左衛門』、『御家人斬九郎』、『るろうに剣心』などにも使われています。
ジプシーキングのテーマ曲で知られる中村吉右衛門主演の『鬼平犯科帳』シリーズのエンディングシーンはとくに印象的で、多くの時代劇ファンの脳裏に焼き付いています。
そのシーンに使われるのは、白雲橋周辺です。
この白雲橋は『丹下左膳 百万両の壺』、『蝉しぐれ』など、映画のロケにも多数使われています。
10月上旬に行なわれる『八幡掘まつり』では、LEDやロウソクの灯り(3500個)で、堀を照らし出します。
八幡堀 | |
名称 | 八幡堀/はちまんぼり |
所在地 | 滋賀県近江八幡市大杉町 |
関連HP | 近江八幡観光物産協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR近江八幡駅から近江鉄道湖国バスで5分、新町下車、徒歩2分 |
ドライブで | 名神高速道路竜王IC、蒲生スマートICから約12km |
駐車場 | あきんどの里駐車場(57台/有料) |
問い合わせ | 近江八幡駅北口観光案内所 TEL:0748-33-6061/FAX:0748-32-4125 |
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