江州木之本・馬宿平四郎

江州木之本・馬宿平四郎

滋賀県長浜市木之本町、北国街道木之本宿にあった牛馬市の開催場所が江州木之本・馬宿平四郎。木之本宿では昭和の初めまで年2度の牛馬市が開かれ、街道沿いの民家が宿となっていました。平四郎家でも古くから馬宿として多くの牛馬を取引していました。

山内一豊の妻・千代が馬を買ったのはここ!?

江州木之本・馬宿平四郎

有名な大山(だいせん/鳥取県)の牛馬市は、大山寺に「牛馬繁栄・家内長久」の札をもらう農家の人が集まり、牛馬市が開かれたのが始まりですが、木之本宿も、獣疫平癒に霊験があるとされた木之本地蔵院に牛馬を曳いてくる参詣者が増え、室町時代頃に牛馬の売買が行なわれるようなったのが始まり。

江戸時代には彦根藩の保護を受け、地元近江はもちろんのこと、但馬、丹波、伊勢、美濃、越前、若狭などから数百頭以上も牛馬が集まり盛況を極めたと伝えられています。
明治27年の『木之本牛馬市景況報告』によれば、美濃、尾張、伊賀、伊勢、紀伊、東近江地方から牛馬を求める人々が参集し、若狭、越前、加賀、丹波、但馬、西近江地方から牛馬が供給されたと記されています(合計500頭以上の牛馬が20円~45円で売買)。

内助の功で有名な、山内一豊(やまうちかずとよ)の妻千代は、織田信長の馬揃えに際して、10両を工面して、木之本宿で名馬を買い求めたという伝承があります。
『近江坂田郡志』、『法秀院殿由緒書』、『長野家由緒書』によれば馬を購入したのは近江国宇賀野(現在の米原市北部)の長野家に身を寄せていた山内一豊の母・法秀院(平成18年放映のNHK大河ドラマ『功名が辻 』では佐久間良子)で、馬の売主は奥州信夫郡(現在の福島市周辺)の藤蔵だったと記されており、もし、これが史実であれば、当時の山内一豊の石高などから推測しても山内一豊の母だった可能性が大。
馬を購入したのは安土城下という説、記述もありますが、木之本宿だったと推測できます。

江州木之本・馬宿平四郎
名称 江州木之本・馬宿平四郎/こうしゅうきのもと・うまやどへいしろう
所在地 滋賀県長浜市木之本町木之本
関連HP 長浜観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR木ノ本駅から徒歩5分
ドライブで 北陸自動車道木之本ICから約1.5km
駐車場 木ノ本駅駐車場・観光駐車場を利用
問い合わせ 江州木之本・馬宿平四郎 TEL:0749-82-3258
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
木之本地蔵院

木之本地蔵院

湖北の「観音の里」と呼ばれる滋賀県長浜市木之本町にある眼病に霊験あらたかとして信仰をあつめる時宗の寺、木之本地蔵院。寺の名は浄信寺ですが、地蔵信仰を背景に、木之本地蔵院として有名。賤ヶ岳の戦いで、羽柴秀吉が本陣を敷き、その戦火で焼失し、片桐

木之本宿

木之本宿

滋賀県長浜市木之本町にある北国街道(ほっこくかいどう)の宿場町が木之本宿(きのもとじゅく)。鳥居本宿(現・滋賀県彦根市鳥居本町)で中山道と分かれ、金沢城下を結んだ北国街道。その宿場として栄えたのが木之本宿で、今庄宿(現・福井県南越前町今庄)

白木屋醤油店

白木屋醤油店

滋賀県長浜市木之本町、北国街道(ほっこくかいどう)の木之本宿にある昔ながらの醤油醸造所が白木屋醤油店。北国街道に面して建つ建物は、江戸時代後期の天保年間(1830年〜1844年)築の旅籠(はたご)建築で、白木屋醤油店主屋として国の登録有形文

冨田酒造

冨田酒造

滋賀県長浜市木之本町、北国街道(ほっこくかいどう)木之本宿、木之本地蔵院の門前にある「七本鎗」で知られる造り酒屋が冨田酒造。創業は天文年間(1532年~1554年) で、当主で15代目という老舗で、北国街道に面した主屋は延享元年(1744年

つるやパン

つるやパン

滋賀県長浜市木之本町、北国街道(ほっこくかいどう)木之本宿、木之本地蔵院の門前にあるにある手作りパン屋が、つるやパン。昭和26年創業の地元密着のパン屋ですが、テレビを始め各種メディアで「サラダパン」が紹介されたため、最近では遠来のお客も急増

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

ABOUTこの記事をかいた人。

アバター画像

日本全国を駆け巡るプレスマンユニオン編集部。I did it,and you can tooを合い言葉に、皆さんの代表として取材。ユーザー代表の気持ちと、記者目線での取材成果を、記事中にたっぷりと活かしています。取材先でプレスマンユニオン取材班を見かけたら、ぜひ声をかけてください!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ