冨田酒造

冨田酒造

滋賀県長浜市木之本町、北国街道(ほっこくかいどう)木之本宿、木之本地蔵院の門前にある「七本鎗」で知られる造り酒屋が冨田酒造。創業は天文年間(1532年~1554年) で、当主で15代目という老舗で、北国街道に面した主屋は延享元年(1744年)の築で、国の登録有形文化財に指定。

主屋は、木之本宿に現存する最古級の商家

「七本鎗」という銘柄は、天正11年(1583年)の賤ヶ岳(しずがたけ)における賤ヶ岳の戦いで活躍した福島正則、加藤清正ら7人の武将・「賤ヶ岳の七本槍」に由来するネーミング。
地元らしいブランドですが、店の創業は織田信長の後継を決した羽柴秀吉と柴田勝家の賤ヶ岳の戦い以前というから驚く限り。

大正2年〜大正3年、若き時代の北大路魯山人(きたおおじろさんじん=福田大観)も湖北地域に逗留したことがあり、その際に12代当主・冨田八郎との交流があり、北大路魯山人の篆刻を使った「七本鎗」の看板、そして「酒猶兵 兵不可而不備」(酒はなお兵の如し。兵は一日たりとも備えざるべからず。=酒は兵と同じで、1日たりとも備えを欠かすことができない)の書も掲げられています(一部のラベルには、北大路魯山人の篆刻の文字が使用されています)。

槍という字を金偏の鎗を使うのは、長鎗は米を表す言葉で、鎗という字にも酒を入れる器の意があるからなのだとか。
江戸時代の蔵で、井戸水を使い、純米酒でも6割の精米というこだわりの地酒で、地元湖北で産した江州米を磨いて醸す美酒ならではの名前といえます。
酒粕、酒粕ジェラート、酒器なども販売。

残念ながら酒蔵の見学は不可ですが、「滋賀にいながら兵庫県産の山田錦で酒を造るのは、何か違う感じがする」という若き当主・冨田泰伸のこだわりを知るためにも店に足を運びたい酒蔵です。

屋根が3段に重なっているのが特徴の冨田酒造の主屋は延享元年(1744年)の築で、天保3年(1832年)に増築されています。
天保年間(1830年~1843々)の『覚帳』によると、延享元年(1744年)に建てられたとあり、建築年代が明らかな貴重な建築物で、竹内家住宅主屋(旧本陣)とともに、木之本宿に現存する最古級の建物です。

間口13間半の広い敷地には、 主屋の裏手に醸造場、江戸蔵(旧蔵)、明治蔵(新蔵)と醸造施設が建ち並び、さらに庭の背後には離れ座敷(3階建ての望楼付)や長屋門などが並んでいます。

冨田家の先祖は近江源氏である佐々木京極家に仕えていましたが、浅井氏の台頭で京極家が衰退。
天文2年(1533年)に木之本に移り、酒造業を営んだと伝えられています。

冨田酒造
名称 冨田酒造/とみたしゅぞう
所在地 滋賀県長浜市木之本町木之本1107
関連HP 冨田酒造公式ホームページ
電車・バスで JR木ノ本駅から徒歩7分
ドライブで 北陸自動車道木之本ICから約1km
駐車場 木ノ本駅駐車場・観光駐車場を利用
問い合わせ 冨田酒造 TEL:0749-82-2013/FAX:0749-82-5507
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